研究課題/領域番号 |
23K10379
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 福岡県立大学 |
研究代表者 |
波止 千惠 福岡県立大学, 看護学部, 教授 (70570026)
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研究分担者 |
松本 智晴 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 准教授 (80540781)
前田 ひとみ 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (90183607)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | セルフマネジメント教育 / COPD患者 / 訪問看護 / セルフマネジメント支援 / プロトコール |
研究開始時の研究の概要 |
慢性閉塞性肺疾患はタバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入暴露することで、進行性に生じる肺をはじめとする全身性疾患である.急性増悪を引き起こすと,患者のQOLや呼吸機能が低下し、生命予後が悪化する。Bourbeauら(2003)は、患者のセルフマネジメント力を高めるケアが急性増悪の回数を減らすと報告している。症状コントロールができれば、医療費の削減にもつながる。しかしセルフマネジメント教育の成否は医療スタッフの質に依存するするところが大きいため本研究では訪問看護師のCOPD患者へのセルフマネジメント支援の具体的看護実践方法提示し、急性増悪や入院の予防を目指すものである。
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研究実績の概要 |
研究対象となる訪問看護ステーションへのアンケート調査の負担を考慮しコロナ渦の影響が終息した11月より研究開始する。厚生労働省の各都道府県が管理している介護事業所・生活関連情報検索「介護サービス情報公表システム」で検索、訪問看護を実施している施設数 15208施設、その中でHOTを行っている施設12750施設、全国の訪問看護を行っている施設でHOTを行っている施設の割合は83.8%であった。各都道府県から無作為に0.5割の施設を抽出し638施設の管理者に研究依頼を行い12月より研究協力の依頼を訪問看護ステーション管理者に行ったが研究協力が得られた施設30施設(4.7%)だった。研究協力が得られた30施設の訪問看護師107名にアンケート調査を行ったが回収できたのは63名(58.9%)だった。 同様の調査を令和元年11月に行い訪問看護を実施している施設数11830施設その中でHOTを行っている施設10488施設、その中でHOTを行っている施設の割合は88.7%だった。各都道府県から無作為に0.5割の施設を抽出し524施設の管理者に研究依頼を行い研究協力が得られた施設30施設(5.7%)アンケート調査送付人数100名、配布したアンケート調査回収61名(61%)だった。訪問看護ステーションへのアンケート調査の回収率は令和元年、令和5年も同様の結果となり回収率が低い結果となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
訪問看護ステーションの常勤換算は2.5名であり、令和3年介護サービス施設・事業所調査(各年9月)では1事業所当たり常勤看護職員数は平均5.6名であった。訪問看護は利用者宅に訪問し看護を実施するため事業所にいる時間が少なくアンケート調査への協力は2回の調査を行ったがかなり困難であった。1回目はコロナ渦のため回収率に影響したのではと考えたが2回目の調査でも同様な回収率だったため、訪問看護ステーションの従業員数や勤務状況がアンケート回収率に影響していたと考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年の61名のアンケート調査と令和5年の63名のアンケート調査合計124名をもとにCOPD患者の訪問看護スキル自己評価尺度を作成し信頼性・妥当性を検討する。また臨床経験や訪問看護師のCOPD患者のセルフマネジメント支援に違いがあるのかを明らかにし訪問看護師のCOPD患者セルフマネジメント教育支援プログラムを在宅看護専門看護師の協力を得て作成する。 作成した教育プログラムを用いCOPD患者を担当している訪問看護師30名に教育支援を行う。①教育支援前に訪問看護に評価尺度で評価を行い評価点が低い支援内容を明らかにする②教育は月に1回程度(機能強化型訪問看護ステーションレスピケアナース他)自己評価点が低い項目に関しては在宅看護専門看護師よりスーパーバイズを行う。③介入後再度自己評価尺度で評価を行いCOPD患者を訪問する看護師への教育プログラムの検証を行う。④介入後自己評価が低い項目に対しては再度教育内容を検討し教育プログラムを作成する 教育プログラムで研修を受けた訪問看護師30名が担当したCOPD患者の30名と研修を受けていない訪問看護師30名が担当するCOPD患者30名の急性増悪の有無を検証する。COPD患者の急性増悪の要因と訪問看護師のセルフマネジメント教育支援の効果を検証する。セルフマネジメント教育を受講した訪問看護師でネットワークを作り情報交換を行いながらCOPD患者を訪問する看護師への支援を行う。研究結果を学会等で発表し多くの意見を求める。さらに専門職の有識者の意見を求める。研究成果を論文としてまとめ今後のCOPD患者のセルフマネジメント支援教育に役立てて頂く。
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