研究課題/領域番号 |
23K10396
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
矢口 春木 東北大学, 大学病院, 理学療法士 (10750060)
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研究分担者 |
秋 貴史 東北大学, 大学病院, 助教 (10881956)
伊藤 康一 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (70400299)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | 変形性関節症 / 骨格筋 / CT画像 / 歩行解析 / 歩行 |
研究開始時の研究の概要 |
骨格筋の機能低下は、歩行などの日常生活活動やスポーツ活動における身体機能障害と関連し、運動能力の低下、転倒や死亡のリスク要因となる。 変形性関節症の下肢筋力は、罹患関節の疼痛や関節性進行、歩行能力との関連することが指摘されているが、特異的な骨格筋の異常はどのような筋に生じるのかは不明であり、画一的な介入のみとなっている。さらに、骨格筋異常が歩行障害とどのように関係しているのかについても不明である。本研究の目的は、変形性関節症例のCT画像から下肢骨格筋の3次元的機能評価を行い、疾患特異的な骨格筋の特徴を示し、また、下肢骨格筋の機能と歩行特徴との関係を明らかにすることである。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、変形性関節症者のCT画像から下肢骨格筋の3次元的機能評価(量的評価と質的評価)を行い、疾患特異的な骨格筋の特徴を示し、さらに、下肢骨格筋の機能と歩行障害との関係を明らかにすることである。本年度は、①CT画像から下肢骨格筋の抽出作業に関わる解析ソフトの選定、②CT画像の金属アーチファクト除去に関する検討、③歩行解析データの整理を主に行った。 ①CT画像から下肢骨格筋の抽出作業に関わる解析ソフトの選定:予備実験として、変形性関節症者の診察目的のために撮像されたCT画像を用いて、下肢骨格筋の抽出作業を試みた。いくつかの画像解析ソフトを用いて、下肢骨格筋の抽出作業を行い、今後、本実験に向けた画像解析ソフトとして、Matlabを用いて行うことを決定した。 ②CT画像の金属アーチファクト除去に関する検討:変形性関節症者のCT画像を解析するにあたり、過去の手術歴などにより、撮像されたCT画像に金属が含まることがある。CT画像は、組織ごとのX線の吸収率を表す画像であるが、金属のX線の吸収率は高いため、撮像する部位に金属が埋め込まれているとCT画像中に金属アーチファクトが生じる。そこで、共同研究者を中心に、金属アーチファクトを除去する方法として、CT画像から体内に埋め込まれている金属の位置を求め、畳み込みニューラルネットワークを用いて金属アーチファクトを除去する方法を提案した。 ③歩行解析データの整理:下肢骨格筋の機能と歩行障害との関係を示すために、変形性関節症者の歩行データから主要となる歩行解析パラメーターを選定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
CT画像から下肢骨格筋の抽出作業に関わる解析ソフトは、概ね決定しているものの、予備実験として、骨格筋のアノテーションから抽出までの一貫した解析作業の確認は未達成である。こちらの作業について習熟できておらず、作業効率が十分でないため、作業に時間がかかっている。歩行解析データの抽出は、順調に解析を進めており、画像解析データと照らし合わせることができるように、作業をすすめている。
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今後の研究の推進方策 |
骨格筋のアノテーションから抽出までの一貫した解析作業について、確認作業との繰り返しにより、より作業効率の良い方法を同時に模索していく。研究協力者とより密に連携を行い、双方の作業を補間できるように努めていく。
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