研究課題/領域番号 |
23K10407
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
羽端 章悟 和歌山県立医科大学, みらい医療推進センター, 助教 (10866164)
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研究分担者 |
仙波 恵美子 和歌山県立医科大学, 医学部, 名誉教授 (00135691)
田島 文博 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (00227076)
上 勝也 和歌山県立医科大学, 医学部, 特別研究員 (20204612)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 疼痛 / EIH / periaqueductal gray / 下行性疼痛抑制系 / オレキシン / 運動による疼痛抑制 / 運動 / 中脳水道周囲灰白質 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究はオレキシンニューロン(Orex)と脳幹におけるそれらの投射領域に焦点を当て、神経障害性疼痛モデルマウスに自発運動を負荷することにより、①Orex(視床下部)-青斑核経路, ②Orex(視床下部)-中脳水道周囲灰白質経路, ③Orex(視床下部)-吻側延髄腹内側部経路が活性化されているかどうかを検討することで、EIH効果と下行性疼痛抑制系に作用するOrexとの関係を明らかにすることを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究は運動による疼痛抑制(exercise-induced hypoalgesia:EIH)における下行性疼痛抑制系の関与を検証するものである.EIH効果が発現する機序の詳細は不明な点が多い.視床下部に存在するオレキシンニューロンに着目し,運動によって増加したオレキシンの投射量が,投射先である①中脳水道周囲灰白質(Periaqueductal gray:PAG)、②吻側延髄腹内側部,③青斑核といった脳幹の各領域を活性化し、EIH効果を生み出すと仮説を立てた.慢性疼痛は保有率の高い症状の1つで,日本成人の約2315万人が慢性疼痛を有していると推計された報告がある.慢性疼痛は業務効率や生産性の低下といった社会的問題でもあり,メカニズムの解明とひいては新たな治療戦略にもなりえるため研究意義は大きいと考える. 研究方法としては,神経障害性疼痛モデルマウスは坐骨神経部分結紮(PSL)により作製し,ケージ内に設置したランニングホイールで自発運動(runner)の走行距離を計測する.走運動させないマウス(sedentary)も設け,実験マウス群はそれぞれ①Naive-sedentary群,②Naive-runner群,③sham-sedentary群,④sham-runner群,⑤PSL-sedentary群,⑥PSL-runner群である.疼痛行動(疼痛閾値)はplantar testおよびvon Frey testにより評価した.還流固定の後,各領域を含む凍結切片を作製し,免疫組織化学染色を行い陽性細胞数や染色強度を定量化する.統計解析を行い結果を考察する.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
免疫組織化学染色および共焦点顕微鏡観察の過程において期待通りの染色像が得られず,使用する新規の抗体の検討(既報の文献検索)および購入を繰り返しているため.
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今後の研究の推進方策 |
免疫組織化学染色を行う関心部位および染色抗体は見当をつけており,順次染色と共焦点顕微鏡観察を続ける予定である.同時に統計的検定も予定している.
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