研究課題/領域番号 |
23K10418
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 四條畷学園大学 |
研究代表者 |
松木 明好 四條畷学園大学, リハビリテーション学部, 教授 (20624026)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 小脳 / 協調運動 / 協調運動障害 / 運動失調 / 非侵襲的脳刺激 / リハビリテーション / 肢節間協調 / 磁気刺激 |
研究開始時の研究の概要 |
小脳性協調運動障害の臨床的評価法には種々の問題がある。特に、全身運動に必要な肢節間の協調性については全く考慮されてこなかった。そこで我々は「肢節間協調運動障害の定量評価法構築に向けた基礎的研究」を行う。 我々が開発した単一関節運動の協調性を定量評価する方法を応用した両手協調運動課題を用いる。まず健常者を対象に課題パフォーマンスから協調性評価の可能性を検討する。更に小脳への反復経頭蓋磁気刺激、経頭蓋直流電気刺激を用いて、肢節間協調運動および内因性ダイナミクスにおける神経基盤を検討する。最後に本評価方法を運動失調症例に適用し、肢節間協調運動障害が定量評価できるか検討する。
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研究実績の概要 |
(1)本研究の目的は小脳に器質的損傷を伴う症例における協調運動障害の定量評価を確立することである。まず、脊髄小脳変性症症例に対してどのようなアウトカムが設定され、介入がされているかを検討するために、系統的レビューを開始した。プロトコル論文を出版(Matsugi et al. BMJ open. 2023.)し、本プロトコルに則ってレビューとメタ分析を実施した。結果については、第14回日本小脳学会学術集会にて発表後、論文を執筆し、現在、投稿中である。(2)脊髄小脳変性症症例の急速到達運動における協調運動障害と運動野興奮性の関係に関する計測結果をまとめ論文にて公開した(Matsugi et al. Scientific Report. 2023)。(3)脊髄小脳変性症等の進行性神経変性疾患患者のリハビリテーションの問題点と研究開発の方向性をまとめた短報を報告した。(Matsugi et al. Journal of Clinical Medicine. 2024)(4)協調運動障害の機序について、第21回日本神経理学療法学会にて教育講演を行った。(5)肢節間協調運動を評価するための機器とプログラムの作成を2023年5月より開始した。共同研究者と協議を繰り返し、2024年1月にプロトタイプが完成した。その後、調整のための実験を繰り返すと同時に、健常被験者の募集を開始した。2024年2月より本実験を開始し、現在、21人の計測が完了している。(6)計測機器とプログラムの目処が立ったため、複数病院で計測を開始できるように、機器の複数作成を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね当初の予定通り進んでいる。機器量産のスタートは少し遅れているが、臨床での計測には大きな影響はないと予想している。
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今後の研究の推進方策 |
健常被験者を対象にした実験は継続し、2024年6月までに完了し、発表の準備を進める。 小脳性運動失調患者(脳卒中、脊髄小脳変性症)を対象にした計測については、機器の量産と設置、使い方のレクチャーなどを、2024年7月頃から開始したい。
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