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統合失調症の遂行機能に着目した新たな評価・リハビリテーション戦略の確立

研究課題

研究課題/領域番号 23K10440
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分59010:リハビリテーション科学関連
研究機関日本福祉大学

研究代表者

中村 泰久  日本福祉大学, 健康科学部, 講師 (30610018)

研究分担者 穴水 幸子  東京都立大学, 人文科学研究科, 客員研究員 (60255544)
是木 明宏  独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究部), その他部局等, 研究員 (60528694)
宮本 礼子  東京都立大学, 人間健康科学研究科, 准教授 (70404944)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2028-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2027年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード統合失調症 / 遂行機能 / 認知機能改善療法 / 発散的思考 / 社会適応 / 遂行機能障害
研究開始時の研究の概要

統合失調症患者は精神症状や認知機能障害を呈し社会適応が困難になる。本研究では①健常者の性別・年代別での修正版The Tinkertoy Test(TTT)標準得点から遂行機能障害を判定可能とする.②統合失調症患者の修正版TTTの遂行機能障害重症度が日常生活能力・社会適応を予測を検証する.③統合失調症患者へ遂行機能障害トレーニングのGoal Manegement Traininng(GMT)の介入効果を検証する。以上によって統合失調症患者の遂行機能に着目した新たな評価・リハビリテーション戦略確立を行う。

研究実績の概要

2023年度は研究代表者と研究分担者でミーティングの機会を月1回程度持ち、研究の進捗情報を共有しながら以下の研究を進めた。
①論文作成・投稿:修正版The Tinkertoy Testが統合失調症患者の社会生活技能に及ぼす影響を示した論文の雑誌投稿と査読対応をした.内容は修正版The Tinkertoy Testのスコアと陰性症状が生活技能に影響を及ぼしていることを明らかにした.他に統合失調症患者への認知機能改善療法の効果と1年後の就労移行の有無に関する論文を作成した.内容は認知機能改善療法で改善した項目のうち1年後に就労移行した患者は陰性症状の改善が影響を及ぼしている可能性を示した論文の雑誌投稿の準備をした。
②データ取得と予備解析の実施:修正版The Tinkertoy Testの検査者間信頼性の検証を目的に調査をした.作業療法士2名が健常者20名の検査場面動画の視聴して採点を行った.得られたデータを級内相関係数,bland-altman分析で解析を行った.さらに今後,統合失調症患者20名の動画視聴での採点を行う準備を進めた.これらのデータの検討を進め健常者と統合失調症患者の検査採点データの信頼性を学会発表と論文投稿の準備を進めた.
③今後の介入研究の準備:今後、介入で用いる予定のGoal manegent Trainingの機器購入と翻訳準備,研究分担者が講習の受講を進めた.また、Goal manegent Trainingの出版会社と日本語版の翻訳についての情報交換と契約条件を確認した。
④他の研究協力者への情報提供:複数の研究者から修正版The Tinkertoy Testの使用希望の申請があり,採点マニュアルと評価書式,採点動画を作成して情報の提供をした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

統合失調症は精神症状や認知機能障害を呈し日常生活や社会適応が困難になる。申請者らは遂行機能の目標設定、計画立案、反応柔軟性などの発散的側面を測定することのできるThe Tinkertoy Test(TTT)に新たな採点項目を追加した修正版TTTを開発した。本研究計画では修正版TTTのさらなる検証を進める計画として、研究1として健常者の各年代・性別の修正版TTTの標準得点の作成は倫理審査申請の準備を進めた。また、評価を踏まえ統合失調症の遂行機能に着目した新たな評価・リハビリテーション戦略を確立するため,研究3として統合失調症患者の遂行機能障害への介入プログラム(Goal Manegement Training;GMT)介入効果の予備的検証を行う予定である。介入に際してGMTの日本語版の作成が必要なため,従来の計画を繰り上げてGMTキットの購入とGMT販売会社に日本語版作成に向けた契約条件の話し合いをした.さらに研究代表者と研究分担者が翻訳をする手順の確認をした.
以上の研究を並行して進めたため、研究の進捗としてはやや遅れている。今年度は修正版TTTの年代別データ取得を中心に取り組む。また、介入研究のためGMTを翻訳する準備を進めていく予定である.

今後の研究の推進方策

今年度に研究1として位置づけた健常者の修正版The Tinkertoy Testのデータ取得を行うため倫理審査申請の申請準備とデータ取得できる研究協力施設の交渉を進めている.次に研究代表者および研究分担者が協力し、複数の年代のデータを取得するため、修正版TTTの検者間信頼性の検証を進めている。この検証は複数の研究者が一貫して正確なデータを取得できることがあり,研究の進捗が加速することが期待できる.得られた採点データをもとに、採点マニュアルの修正を行い、採点のずれが生じないように工夫する。これにより、データの一貫性と信頼性を高め、研究成果の信頼性を確保する。
今後の研究活動を効果的に推進するため、複数の研究者が協力して研究課題に取り組める組織づくりを進める。これにより異なる視点や専門知識を持つ研究者が協力し合い,より高度で包括的な研究が可能になる。また、検者間信頼性の検証結果を基に学会発表や論文発表を積極的に行い,研究成果を広く共有し、研究協力者の募集を行う。
さらに研究2の修正版TTT標準得点と統合失調症患者の比較と社会適応との関連の検証を行うため,統合失調症を対象とした研究を行うための倫理審査申請と研究協力施設を募り、迅速なデータ取得と解析を行いたいと考えている.

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] 精神科デイケアに通所する統合失調症患者のQOLに影響する心理的・環境的要因の検討2024

    • 著者名/発表者名
      中村泰久 長嶺匠 朝倉起己 嘉数栄司 田中裕将
    • 雑誌名

      作業療法

      巻: 43(3)

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 統合失調症患者へ社会認知訓練と就労準備訓練を併用した介入効果の検証2023

    • 著者名/発表者名
      中村泰久 新宮尚人
    • 雑誌名

      リハビリテーション科学ジャーナル

      巻: 18 ページ: 17-30

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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