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運動介入による再生、修復促進効果の新しい機序の解析研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K10465
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分59010:リハビリテーション科学関連
研究機関近畿大学

研究代表者

高橋 英夫  近畿大学, 医学部, 教授 (60335627)

研究分担者 西中 崇  近畿大学, 医学部, 講師 (50786184)
和氣 秀徳  近畿大学, 医学部, 准教授 (60570520)
ハティポール オメル・ファルク  近畿大学, 医学部, 助教 (90791765)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワード運動介入 / 創傷治癒 / HRG / 血管新生 / ヒト由来血管内皮細胞株 / ホメオスタシス / 再生、修復促進 / 高ヒスチジン糖蛋白質
研究開始時の研究の概要

ホメオスタシス破綻を防ぐことで組織傷害抑制効果と臓器保護や延命をもたらす。ホメオスタシスを担うがごとく、血中HRG濃度は速やかに増減して、相補的に生体防御機構を維持することを示唆する知見を得たので、血中HRG濃度などはホメオスタシス維持のために有効な運動量を決める具体的目標となりうる。本申請では、創傷治癒モデルマウスを用いた血管新生を伴う皮膚創傷治癒過程と生体内HRG値の解析を行い、運動介入の再生、修復促進の機序を新たな根拠によって示す。

研究実績の概要

令和5年度の研究の結果、1)運動介入によるHRG量の解析---C57BL/6Jマウス雄6週齢を自発的運動VE群と非VE群に分けて、VE群はマウス用回転カゴ設置ケージ内で、非VE群は回転カゴ非設置ケージ内での自由運動のみとして飼育した。VEを6週齢から開始して、群中全個体の平均運動量は開始時10000m/日から10週齢30000m/日まで斬増した。運動開始後時期の1日、1 週、2週、3週、4週目でVE群と非VE群の血中HRG濃度をwestern blot法で比較したが差は見られなかった。今後は肝臓、腎臓、肺や下肢骨格筋などのHRGを測定する。70%達成した。2)運動介入による創傷治癒促進作用の解析--- VE群生体内HRG量がピークとなる週齢、又は非VE群とのHRG量の差が最大となる週齢に創作成して運動介入の創傷治癒効果を見る予定であったが、創作成時期を決定できずに未着手である。研究計画では2024年度実施予定で達成0%である。3)HRG補充投与による創傷治癒促進作用の解析---研究計画では2025年度実施予定で達成0%である。4)HRGによる血管保護効果とその機序の解析---血管保護や再生が創傷治癒促進作用を担う。血管再生機序を見るために、マイクロプレート上のマトリゲルに播種したヒト由来血管内皮細胞株EA.hy 926とHUVECによる細胞培養系血管新生モデルを作成して、組織傷害後の血管新生に関与すると言われるヒスタミンやTNF-αなどで低濃度刺激したところ管腔形成を示した。刺激によっては管腔形成の機序が異なり、HRGが刺激選択的に管腔形成を抑制した。100%達成した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

運動介入による創傷治癒促進作用とHRG量の関係について述べると、これまでの報告から、VE群マウスは創傷治癒促進作用を有するが、一方で申請者らの経験では、血中HRG濃度の変化は生体内のホメオスタシス維持能と強く相関することがわかっており、VE群マウスの血中HRG濃度変化が見られないのは予想外で、今のところ、本申請の計画通りの成果の見通しは立たない。しかし、本申請研究の過程で、ヒスタミンやTNF-αなどが血管新生における、機序の異なる管腔形成を促し、HRGが刺激選択的にこれら管腔形成を抑制するという全く新しい知見を得た。血管新生を調節する因子の相互関係の研究を変えることができ、本申請助成金の成果が期待できると考えたため。これらヒスタミンやTNF-αの血管新生は再生ではなく、おそらく疾患組織の病態生理に関わると思われるので成果の波及効果は大きい。

今後の研究の推進方策

1)VE群の様々の組織のHRG量の変化を解析して、創作成するタイミングを図る。さらに多くのVE群マウス個体を用意して、様々の組織でのHRG量の変化を解析実施予定である。2)運動介入による創傷治癒促進作用の解析と3)HRG補充投与による創傷治癒促進作用の解析は、2024、2025年度実施予定である。4)HRGによる血管保護効果とその機序の解析は予定より早期に開始となったが引き続き継続する。
計画どおりに進まない時は、予定通り血管新生の機序とHRGの調節効果を解析する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて 2023 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (8件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Different modulation of STING/TBK1/IRF3 signaling by advanced glycation end products2023

    • 著者名/発表者名
      Nishinaka Takashi、Hatipoglu Omer Faruk、Wake Hidenori、Watanabe Masahiro、Toyomura Takao、Mori Shuji、Nishibori Masahiro、Takahashi Hideo
    • 雑誌名

      Archives of Biochemistry and Biophysics

      巻: 750 ページ: 109808-109808

    • DOI

      10.1016/j.abb.2023.109808

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Glycolaldehyde-derived advanced glycation end products promote macrophage proliferation via the JAK-STAT signaling pathway2023

    • 著者名/発表者名
      Toyomura Takao、Watanabe Masahiro、Wake Hidenori、Nishinaka Takashi、Hatipoglu Omer Faruk、Takahashi Hideo、Nishibori Masahiro、Mori Shuji
    • 雑誌名

      Molecular Biology Reports

      巻: 50 号: 7 ページ: 5849-5858

    • DOI

      10.1007/s11033-023-08509-y

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 高ヒスチジン糖タンパク質は好中球恒常性維持に寄与する多面的機能を有する2023

    • 著者名/発表者名
      和氣 秀徳、森 秀治、西堀 正洋、西中 崇、ハティポール オメル ファルク、髙橋 英夫
    • 学会等名
      第97回日本薬理学会年会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] TNFαはインテグリンα3-β8を介して血管内皮細胞の管腔形成を促進する2023

    • 著者名/発表者名
      ハティポール オメル ファルク、西中 崇、和氣 秀徳、西堀 正洋、渡邊 政博、豊村 隆男、森 秀治、高橋 英夫
    • 学会等名
      第97回日本薬理学会年会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 終末糖化産物によるSTINGシグナルの調節はカルボニル化合物の種類や濃度に依存する2023

    • 著者名/発表者名
      西中 崇、ハティポール オメル ファルク、和氣 秀徳、渡邊 政博、豊村 隆男、森 秀治、西堀 正洋、高橋 英夫
    • 学会等名
      第97回日本薬理学会年会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ヒスタミンはEA.hy926血管内皮細胞のH1受容体を介して管腔形成を促進する2023

    • 著者名/発表者名
      ハティポール オメル ファルク、西中 崇、西堀 正洋、渡邊 政博、豊村 隆男、森 秀治、和氣 秀徳、高橋 英夫
    • 学会等名
      第96回日本生化学会大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 血液系恒常性維持に密接に関与する多機能タンパク2023

    • 著者名/発表者名
      和氣 秀徳、西中 崇、ハティポール オメル ファルク、渡邊 政博、豊村 隆男、森 秀治、西堀 正洋、高橋 英夫
    • 学会等名
      第96回日本生化学会大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 自然免疫シグナルSTINGの活性制御に対する終末糖化産物の関与2023

    • 著者名/発表者名
      西中崇、ハティポール オメル ファルク、和氣秀徳、渡邊政博、豊村隆男、森秀治、西堀正洋、高橋英夫
    • 学会等名
      第143回日本薬理学会近畿部会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Glycolaldehyde derived advanced glycation end products suppress STING signaling in macrophage2023

    • 著者名/発表者名
      西中崇、ハティポール オメル ファルク、和氣秀徳、渡邊政博、豊村隆男、森秀治、西堀正洋、高橋英夫
    • 学会等名
      第52回日本免疫学会学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ヒスタミンは血管内皮細胞のH1受容体を介して管腔形成を促進する2023

    • 著者名/発表者名
      ハティポール オメル ファルク、西中 崇、西堀 正洋、渡邊 政博、豊村 隆男、森 秀治、和氣 秀徳、高橋 英夫
    • 学会等名
      第55回日本結合組織学会学術大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [備考] 近畿大学医学部薬理学教室

    • URL

      https://www.med.kindai.ac.jp/pharma/

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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