研究課題/領域番号 |
23K10468
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
末松 保憲 福岡大学, 医学部, 講師 (70716927)
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研究分担者 |
三浦 伸一郎 福岡大学, 医学部, 教授 (20343709)
上原 吉就 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (70373149)
藤見 幹太 福岡大学, 医学部, 講師 (10526502)
朔 啓太 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 室長 (40567385)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 心筋酸素消費量 / 嫌気性代謝閾値 / 連続血圧・血行動態測定装置 |
研究開始時の研究の概要 |
運動療法は心血管疾患患者の生命予後改善、再入院抑制、QOL向上に貢献する。嫌気性代謝閾値(AT)は最適な運動強度であるが、患者の病態、自律神経活性、体力で変化する。毎回ATを測定して運動するのが最適であるが、現在主流である呼気ガス分析は大掛かりなものであり不可能である。 現在非侵襲的な方法で運動負荷中の正確な心筋酸素消費量を求める方法はない。本研究では非侵襲的に装着可能な連続血圧・血行動態測定装置を用いて、ATを判定できる新たな心筋酸素消費量指標を開発し、安静からウォームアップまでの変化からATを予測する式を一般化する。新たな指標を用いて毎回最適な運動処方をし、運動耐容能が改善するか検証する。
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研究実績の概要 |
これまでに健常者26名、心血管疾患患者58名に対して、呼気ガス分析器、連続血圧・血行動態測定装置を装着しながら心肺運動負荷試験を行った。結果では心肺運動負荷試験中の、連続血圧・血行動態測定装置から得られるダブルプロダクトの変化と、呼気ガス分析器から得られる酸素摂取量の変化とは、健常者(r=0.97, p<0.0001)、患者(r=0.97, p<0.0001)ともに極めて高い相関を認めており、連続血圧・血行動態測定装置から得られる指標が心筋酸素消費量を反映している事を確認した。またダブルプロダクトから計測した嫌気性代謝閾値と呼気ガス分析器から計測した嫌気性代謝閾値との相関も、健常者(r=0.75, p<0.0001)、患者(r=0.57, p<0.0001)ともに有意な正相関を認めた。この結果は連続血圧・血行動態測定装置から得られた指標でも嫌気性代謝閾値を予測できることを示しており、これから開発する新たな心筋酸素消費量指標が、安静時からウォームアップ時までの変化から嫌気性代謝閾値を予測できる可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
健常者、心血管疾患患者の被検者が思うように集まらずに、研究がやや遅れているが、研究を遂行できる症例数は集まっている。
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今後の研究の推進方策 |
これまでに得られた連続血圧・血行動態測定装置のデータを元に、新たな心筋酸素消費量の指標を開発していく。次に、新たな指標の、安静時からウォームアップ時までの変化から嫌気性代謝閾値を予測するアルゴリズムを一般化する。そして実際にその指標を用いて予測した嫌気性代謝閾値を元に、心血管疾患患者に運動療法を行っていただき、従来の運動療法と比較して運動耐用能が上昇するか検討していく。
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