研究課題/領域番号 |
23K10488
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
高橋 良至 東洋大学, 福祉社会デザイン学部, 教授 (30396931)
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研究分担者 |
井上 薫 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 准教授 (90259143)
高木 基樹 芝浦工業大学, システム理工学部, 准教授 (90572694)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 移動支援 / 電動カート / パーソナルモビリティ / 高齢者 / パーソナルモビリティビークル / ラストワンマイル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,PMVを用いた移動が,高齢者らの心身の健康維持やQOLの向上にどのように貢献するか,人工知能を用いて低下した感覚・認知機能を補い,道路設備や他の車両と通信・協調し,安全な運転を行うための移動支援システムの有効性について,実証実験を通じて明らかにする.
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研究実績の概要 |
東京都下の公共交通不便対策地域が設定されている区内において,高齢者を被験者として電動カートを用いた買い物実験を行った.移動制約者の買い物支援に着目して,公道を走行できる電動カートをPMVとして使用し,買い物における移動の不便さの解消や高齢者の自立,社会参加などにPMV導入が及ぼす効果について調査を行った.将来的な社会実装を考慮して,団地居住者が電動カートをシェアし,利用する仕組みについても検討した.実験の結果,電動カートの使用は身体機能や認知機能が低下する前からは行うことが望ましいこと,路面の状態や歩道幅などの走行環境の整備が求められること,使用者とそれを見守る人たちの,電動カート使用に対する受容が求められること,団地内でシェアする際に,電動カートの駐車や貸し出し管理を行うなどのシステムについて,団地管理者等との調整が必要となることが確認された. 新しいPMVとして,電動カートよりも小型で,着座したまま足で路面を蹴って進む,3輪の電動アシスト型PMVの試作機の開発を行った.また,PMVに携帯電話の周波数帯でデータ通信を行う機器を搭載し,PMVと信号などのインフラとの協調を行うことで運転を支援するシステムの開発と実験について,通信機器の搭載,通信プロトコル,試験走行路の使用などについて研究協力者らと調整を行い,ITSやサイバーフィジカルシステムの応用について,国外の研究協力者とも意見交換を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画していた高齢者を被験者とした電動カートを用いた走行実験を実施できたことに加えて,将来的な社会実装を考慮して,買い物支援や団地居住者がシェアし利用する仕組みについても検討することができ,今後の研究に新たな方向を見出すことができたと考える.また,これまで続けてきたPMVの開発を進め,新しい構造を形にすることができた.さらに,ITSやサイバーフィジカルシステムの応用について,国外の研究協力者とも意見交換を行いながら,インフラと車両とのデータ通信を行うPMVの開発について,国内の試験走行路での走行実験に向け調整を行うことができたため.
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今後の研究の推進方策 |
高齢者を被験者とした電動カートを用いた走行実験を実施できたことに加えて,将来的な社会実装を考慮して,買い物支援や団地居住者がシェアし利用する仕組みについても検討することができたことから,今後も引き続き社会実装のためのシステムの研究についても取り組んでいく.また,PMVの開発を進め,実際に公道で走行できる試作の開発を目指す.さらに,今後もITSやサイバーフィジカルシステムの応用について,国外の研究協力者とも意見交換を行いながら,インフラと車両とのデータ通信を行うシステムの開発とPMVへの実装,国内の試験走行路での走行実験を目指す.
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