研究課題
基盤研究(C)
傷害された末梢神経軸索は再伸長能を有するが、自己治癒が難しく、軸索伸長を促す基質送達の基盤としてシュワン細胞が注目を浴びている。シュワン細胞はいくつかの段階的な分化を経て末梢神経の髄鞘形成に至るが、分化調節機構は不明な点が多い。これまでにHIF1αがシュワン細胞の再分化を促進する可能性を見出してきた。末梢神経髄鞘化の分子基盤を明らかにすべく、HIF1α安定化を介したシュワン細胞における分化調節機構を同定し、さらに、本研究で得られた知見の重要性について動物個体および細胞レベルで多角的に精査し、糖尿病性末梢神経障害を含めた末梢神経障害の病態理解と新規治療薬標的の提示を目標とする。