研究課題/領域番号 |
23K10510
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
城戸 顕 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (70382306)
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研究分担者 |
四宮 敏章 奈良県立医科大学, 医学部, 病院教授 (80368232)
米田 孝一 鹿児島大学, 法文教育学域法文学系, 教授 (90706798)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 進行がん患者 / がんサバイバー / 身体活動 / 余暇活動 / 快情動 / 顔感情認識A.I. / 非侵襲バイオマーカー / 強化課題 / 快情動(心地よさ) / がんリハビリテーション |
研究開始時の研究の概要 |
がんサバイバーは原病による全身症状に加え、複合した機能障害が生活の不活発を招きそのQOLを低下させる。本研究は、がんサバイバーに身体活動の快情動(心地よさ)を誘導することで高い身体活動を伴う運動習慣の獲得を試みる。研究期間中に以下の三点を達成する。 1)進行がん患者・がんサバイバーの身体活動・生活スタイルの把握 2)運動時の快情動の評価 3)より大きな快情動(報酬)を誘導する運動課題の作成と有効性の評価
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研究実績の概要 |
進行がん患者・がんサバイバーは原病による全身症状に加え、複合した機能障害が生活の不活発を招きその療養QOLを低下させる。本研究は、進行がん患者・がんサバイバーに身体活動の快情動(心地よさ)を誘導することで高い身体活動を伴う運動習慣の獲得を試みる。本研究期間中に以下の三点を達成する。 1)進行がん患者の身体活動・生活スタイルの把握:対象患者のベースラインにおける身体活動量および(余暇活動を含む)生活のスタイルを把握する。 2)運動時の快情動の評価: 有酸素運動における快情動(心地よさ)をリアルタイム表情解析A.I.、非侵襲分子マーカー(唾液)、生理指標を用いて評価し生活スタイル・臨床項目と の相関を評価する。 3)より大きな快情動(報酬)を誘導する運動課題の作成と有効性の評価:(頻度、強度、 インターバルの調整、理学療法士による正確なコンディショニングと運動指導で)より大きな快情動を誘導する課題を作成し実施する。また本課題の運動習慣化への効果を検証する。初年度、二年度とも順調に快情動測定の導入と強化課題の実施を遂行している。 (補足)顔感情の解析について、通常のタブレット端末搭載カメラによる動画撮影に加え、高画素中判フォーマットデジタルカメラを用いた(皮静脈の解析までを試みる)精密撮像システムを樹立した。また、訓練室内でリアルタイムに計測できる非侵襲バイオマーカー(唾液検体)アッセイ系を確立した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
健康なボランティア及び入院患者のうち、有害事象が軽微と予測される治療が計画され、入院中もほぼ日常的な活動の生活が可能なもの(ECOG PS=0,1)を対象として顔感情認識A.I.の導入(訓練中の動画および精密デジタル写真の撮像システム含む)、非侵襲バイオマーカー(唾液検体)の評価系を樹立しデータを集積している。初年度は健康ボランティア10名、患者対象群10名の件数をほぼ満たし計測・解析を行った。
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今後の研究の推進方策 |
顔感情認識A.I.の評価系の確立ののち(やや感情の読みとりデータ個体差の解釈または標準化に課題がある現状ですが)、実験計画書の通り研究対象の候補者の範囲をECOG=0,1,2まで拡大し、快情動(心地よさ) 強化課題群と従来の運動療法群との比較を行う(ランダム化比較試験)。研究に際しては一 般のリハビリテーションならびにがんのリハビリテーション中止基準を厳守し、また患者希望時や適切と判断される場合の快情動(心地よさ)誘導群から従来のリハ群へのレスキューアームを準備する。
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