研究課題/領域番号 |
23K10516
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
玉越 敬悟 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 講師 (30632658)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 脳出血 / 血液バイオマーカー / リハビリテーション / 脳卒中 / 超早期リハビリテーション / バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
近年,脳卒中発症後24時間以内の運動介入が運動機能障害や脳内改善に悪影響を及ぼすことが報告されている.そのため,適切な運動開始時点を対象者に応じて見極めていく必要があるが,どのような対象者に対し,いつから運動を開始すればよいのか正確に判断できる生理学的パラメータは存在していない.そこで,本研究では脳内の炎症反応を反映する血中タンパク濃度が高濃度時と低濃度時における運動介入効果を検証し,これらのタンパクが血液バイオマーカーとして有用か明らかにする.これらのタンパクが脳卒中後の運動開始時点を決める血液バイオマーカーとして臨床応用ができれば,それぞれの対象者に対して適切な時期から運動を開始できる.
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研究実績の概要 |
現在,脳卒中ガイドラインではできる限り早期からリハビリを行うことを推奨しているため,多くの医療機関で,発症後24時間以内であっても病状が安定している場合は直ちにリハビリが開始されている.しかし,近年,大規模な臨床研究や脳梗塞モデル動物を用いた基礎研究において,脳卒中発症後24時間以内の運動介入が運動機能障害や脳内改善に悪影響を及ぼすことが報告されている.そのため,適切なリハビリ介入開始時点を早急に検証する必要がある.これまでの検証で、脳出血発症24時間以内に運動介入を行うと,脳内炎症および神経細胞死が促進され,運動機能障害が悪化するネガティブな効果があることを明らかにしている。今後は超早期において適切な運動開始時点を見極めるための生理学的パラメータの開発が必要になると考えられる.しかし,どのような対象者に対し,いつから運動を開始すればよいのか正確に判断できる生理学的パラメータは存在していない.そこで、本研究では運動開始時点を決める血液バイオマーカーを開発することを目的とした。今年度は、血液バイオマーカーの候補タンパクについて経時的変化を検証した。脳出血モデルラットを作製し、術後6時間目における候補タンパクの血清濃度をELISA法で解析した。候補タンパクの血清濃度が有意に高値を示した。また、術後6時間目における運動介入は、運動機能障害を有意に悪化させた。このことから、候補タンパクが超早期における運動介入時期を決める血液バイオマーカーとして有用であることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は血液バイオマーカーの候補タンパクの血清濃度について経時的変化を検証する計画であり、おおむね順調に進捗した。
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今後の研究の推進方策 |
候補タンパクについて経時的変化を解析し,脳内濃度と血中濃度に相関性を認めるか検証することで,候補タンパクの血中濃度が脳内濃度を反映しているか明らかにする.また、候補タンパクの高濃度時と低濃度時に運動介入を行い,運動機能評価や脳内改善機序の解析結果を比較検証することで,血液バイオマーカーとして有用か明らかにする.
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