研究課題/領域番号 |
23K10523
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
遠藤 俊治 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (90403089)
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研究分担者 |
藤原 由規 川崎医科大学, 医学部, 教授 (10258155)
杉本 研 川崎医科大学, 医学部, 教授 (20437403)
山本 五弥子 川崎医科大学, 医学部, 講師 (60551215)
上野 富雄 川崎医科大学, 医学部, 教授 (70284255)
東田 正陽 川崎医科大学, 医学部, 講師 (70388966)
佐藤 宏樹 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 助教 (70901007)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | サルコペニア / 嚥下機能障害 / 胃癌 / 術後 / 高齢者 |
研究開始時の研究の概要 |
近年は「サルコペニアの摂食嚥下障害」という概念が提唱されている。高齢者ではサルコペニアによる四肢の骨格筋量減少だけでなく嚥下関連筋の筋量減少に伴う嚥下障害が、誤嚥性肺炎の発症リスクを高める。しかしサルコペニアの摂食嚥下障害の診断基準はいまだ定まったものはなく、胃癌術後肺炎との関連も不明である。 本研究では様々なツールを用いて高齢者胃癌患者の術前後でサルコペニアの摂食嚥下障害の評価を行い、術後肺炎との関連を解析する。また入院中のみならず外来通院においても積極的にリハビリテーション介入することにより、サルコペニアの摂食嚥下障害の予防、ひいては術後肺炎の予防につながることが期待される。
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研究実績の概要 |
本研究では、高齢胃癌患者のサルコペニアの摂食嚥下障害と術後肺炎の関係を前向きに検討し、入院中のみならず退院後も積極的にリハビリテーション介入することにより、サルコペニアの摂食嚥下障害および術後肺炎の予防効果を明らかにすることを目的としている。 2023年度は36例の患者登録を行い、術前に握力,5回立ち上がりテスト,歩行速度,身体機能評価バッテリー,骨格筋量(生体電気インピーダンス法)などを測定し,サルコペニア診断基準(AWGS2019)に基づきサルコペニアの診断をおこなった。術後3日目、2週間目、1,3,6,12か月目にも同様の検査を行いサルコペニアの診断を行うとともに、積極的リハビリテーション介入を行っている。予定通りの進捗状況である。 2023年4月から11月の間に登録した22名でサルコペニア,非サルコペニアの患者群で術後3週間以内の肺炎発症率を比較した.術前サルコペニアを3例に認め,非サルコペニアは16例,認知症などのため評価不能が3例であった.サルコペニア群は2例に術後肺炎を認め (術後6日,14日),非サルコペニア群は1例に術後肺炎を認めた(術後16日)(p=0.05).いずれもClavien-Dindo grade IIであった.以上より、術前サルコペニアは胃切除後肺炎のリスクファクターであった.認知症患者は正確なサルコペニア診断が難しく,評価法の検討が必要である.今後さらに症例を重ね,至適リハビリテーションや栄養指導などの予防法の検討を行う予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
年間36例の症例登録があり、ほぼ予定通りに進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
症例集積をすすめるとともに、より効果的なリハビリテーション介入について検討を行う。
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