研究課題/領域番号 |
23K10535
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
中口 智博 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (30571690)
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研究分担者 |
堀場 充哉 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (30598793)
近藤 真前 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 認知行動療法センター, 客員研究員 (30625223)
大喜多 賢治 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (20571516)
橋本 大哉 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (50775715)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 職業性ジストニア / 心理療法 / 神経リハビリテーション / 経頭蓋直流電気刺激 / アクセプタンス&コミットメントセラピー(ACT) / 眼球運動による脱感作と再処理法(EMDR) |
研究開始時の研究の概要 |
動作特異的に筋肉の不必要な過剰収縮や不随意運動が生じ、職務作業やパフォーマンスが困難になる職業性ジストニア(OD)は、一定の作業姿勢や精密動作を長時間反復する職業人(音楽家、スポーツ選手、理容師、専門的手技を要する職人等)に生じやすいが、標準的治療法は未確立である。発症には大脳基底核を中心とした運動サーキットの機能的障害と情動、認知等の心理的問題が関与していると考えられているが、本病態に対して心身両面から介入した研究はない。私達は、第三世代の認知行動療法他を取り入れた心理的介入と神経リハビリテーションを組み合わせた「包括的OD治療プログラム」を開発し、その実施可能性と予備的有用性を検証する。
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研究実績の概要 |
本研究において、職業性ジストニアに対する治療的介入の要の一つである心理療法のマニュアル完成に向けて、職業性ジストニアと病態の類似性が指摘されている「イップス」に対して心理的介入の経験が豊富な心理学者が研究分担者に新たに加わった。そのことによって、心理的介入マニュアルの修正作業が一気に進み、近く完了予定である。また職業性ジストニアに対する身体的介入の要である神経リハビリテーションにおいて、患肢が正常に動いていると脳が判断できる過程が必要であり、そのためのリハビリ課題の創出について当該分野の専門家と検討できる場を設けることができた。これによりケースに応じて具体的な神経リハビリテーションの内容を迅速に決定できる準備が整った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
標準的治療法が確立されていない職業性ジストニアにおいて、心理的介入のマニュアル化と、神経リハビリテーションにおけるリハビリ課題の設定が介入の肝となっていた。この二点において、現時点で具体的な見通しがたったため、今年度中の介入開始に向けて準備を進めている。当初の予定よりもやや遅れているが、進捗状況として懸念するものではない。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の介入体制はほぼ整っているため、今後の研究推進において重要なのは、研究参加者を募る方策である。職業性ジストニアの罹患リスクが高いとされる業種(音楽家、理容業等)に従事する方々に対して本研究を知っていただくため、当院HPでの広告のほか、音楽専門誌、タウン誌、県理容業組合会報等に広告を掲載し、また県内音楽大学、音楽ホールに研究ポスターの掲示を行う。またジストニア患者を多数診察している榊原白鳳病院(津市)の目崎高広医師(本学神経内科非常勤講師)に、該当する患者さんがおられたら本研究にご紹介いただくよう依頼する。
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