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脳損傷者における視知覚と自律神経機能評価による情動反応の可視化

研究課題

研究課題/領域番号 23K10539
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分59010:リハビリテーション科学関連
研究機関昭和大学

研究代表者

増山 英理子  昭和大学, 保健医療学部, 准教授 (90459214)

研究分担者 渡部 喬之  昭和大学, 保健医療学部, 准教授 (70787077)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワード情動 / 作業療法 / リハビリテーション / 脳損傷
研究開始時の研究の概要

本研究では,情動反応における客観的評価法確立に向け,情動変化が生じた際の対象者における注視点・注視時間・瞳孔径といった視知覚情報の変化を捉えつつ,情動刺激への主観評価と内受容感覚の精度を同時評価する.情動刺激に対する生理心理学的指標と視覚情報の活用における識別手法として,自律神経により制御される指標は個人の感情による修飾がなされずより客観性に優れる.また,被検者が提示刺激のどこを着目し,どのくらい注視していたのかを測定することで,表情刺激の何によって情動が生起され,生体情報の変化を生じさせたのかをより明確に評価できる.これらは脳損傷により生じている情動反応の偏りに対する理解の一助となり得る.

研究実績の概要

脳損傷後は多彩な高次脳機能障害を呈し,なかでも対人技能拙劣は社会復帰の阻害因子となり,脳損傷後の対人交流におけるQOLは著しく低下する.表情研究では一方の表情に他方は同調した表情を示すとされ,共感に基づく情動反応と考えられる.我々はこの表情応答を健常者,脳損傷者で比較した結果,脳損傷者では喜び表情の応答低下を認め,さらに応答低下には表情筋ストレッチが効果的であることを示した.
情動研究では刺激の識別状況や生体情報指標で情動変化が評価されており,自律神経により制御される生体情報を用いた手法の優位性が示されている.先行研究での表情筋ストレッチは,表情をつくる刺激により情動に変化が生じたと想定されるが,対象者が提示刺激の何に着目していたか,対象者自身が何を感じ,どのような身体的変化が生じたか等の情動反応の客観的なデータは得られていない.また,表情応答ではまず相手の表情の視覚刺激による入力が必須である.そのため,情動喚起刺激に対し何に注意を向け,着目していくのかといった視知覚の活用について健常者と脳損傷者において違いが生じている可能性もある.さらにその時に生じる生体情報の変化を内受容感覚の精度や瞳孔径といった自律神経制御から捉えることにより,脳損傷者における情動喚起状態の特徴を見いだすことが可能となる.
本研究では,脳損傷者の情動反応において視知覚と自律神経機能評価による情動反応の可視化を目指す.脳損傷によって生じる情動反応の偏りに対し,個人差が大きい対象者の個々の情動変化をより確実に捉えることを可能とし,情動リハビリテーションの方略の一助となる.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初使用予定であった情動喚起写真が提供停止となっていたため,同様な効果を示すことができる情動喚起写真集の検索と入手に時間を要した.そのため,健常者に対する調査の開始が遅れている.

今後の研究の推進方策

情動喚起写真集における先行研究調査を引き続き行い、健常者に対する情動反応評価を行うための準備が整い次第,評価を開始する.

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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