研究課題/領域番号 |
23K10586
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
羅 成圭 徳島大学, 教養教育院, 准教授 (60741999)
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研究分担者 |
三浦 哉 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(社会総合科学域), 教授 (10274193)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 骨格筋電気刺激 / 食後高血糖 / 動脈スティフネス |
研究開始時の研究の概要 |
食後高血糖は種々の疾患リスクを高める危険因子である。食後には血糖値の変動のみが着目されがちであるが、実は高血糖によって動脈スティフネス(硬化度)が増加することが分かっている。我々はこれまでに骨格筋への電気刺激が一過性に動脈スティフネスを改善することを明らかにしてきた。そこで本研究では、骨格筋電気刺激が食後高血糖に伴う動脈スティフネスの増加を抑制する可能性について検証する。
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研究実績の概要 |
食後すぐに血糖値が急上昇・急降下する「血糖値スパイク」は種々の疾患リスクを高めることが知られている。そのため食後は血糖値の上昇のみが着目されがちであるが、食後には心血管疾患のリスクファクターである動脈スティフネスが高まっていることも報告されている。我々はこれまでに骨格筋電気刺激が一過性に動脈機能を高めるという知見を得ているため、骨格筋電気刺激は食後の高血糖に伴う動脈機能の低下を抑制もしくは改善するという仮説をたて検証をおこなった。 健康な成人男性を対象に75g経口ブドウ糖負荷試験を実施した。すべての被験者は骨格筋電気刺激を実施しないコントロール試行に加え、糖溶液摂取の60分前(Before試行)もしくは糖溶液摂取30分後(After試行)に30分間の骨格筋電気刺激を負荷する3試行をクロスオーバー法で実施した。血糖値、血清インスリン濃度、そして動脈スティフネスの指標として上腕足首間脈波伝播速度(baPWV)を評価した。すべての試行において糖溶液摂取後に血糖値が上昇したもののAfter試行における糖溶液摂取60分後の血糖値は他の2試行と比較して有意に低値であった。また血清インスリン濃度の曲線下面積もAfter試行において低値を示した。さらに血糖値と血清インスリン濃度が低値を示した糖溶液摂取60分後においてはAfter試行のbaPWVが他の2試行と比較して低かった。 今後は、骨格筋電気刺激の慢性的な効果(トレーニング効果)とその機序を明らかにすることを目的に研究を進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は骨格筋電気刺激が食後の高血糖と動脈スティフネスに及ぼす急性の効果を検証する予定であった。骨格筋電気刺激実施の急性効果と最適な実施タイミングについて明らかにすることができたため、2023年度の進捗状況は「おおむね順調に進展している」と評価している。
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今後の研究の推進方策 |
我々はこれまでに骨格筋電気刺激に運動を併用することで、より効果的に(低い運動強度で)動脈機能を改善できることを明らかにしてきた。そのため2024年度は骨格筋電気刺激と低強度運動の併用効果について検証を進める。現在はそのための予備検討をおこなっている。
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