研究課題/領域番号 |
23K10589
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
|
研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
福原 和伸 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 助教 (10589823)
|
研究分担者 |
中本 浩揮 鹿屋体育大学, スポーツ人文・応用社会科学系, 准教授 (10423732)
樋口 貴広 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 教授 (30433171)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 予測 / ベイズ統合 / 事前情報 / 文脈情報 / テニス / 事前手がかり / スポーツ熟練者 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、スポーツ熟練者の優れたパフォーマンスを支える予測能力が、異なる事前手がかり(動作情報と文脈情報)を確率論的な発生可能性に応じた情報統合(ベイズ統合)により、成立しているのかを明らかにすることにあります。本研究の成果は、近年のスポーツ心理学領域で議論されているスポーツ熟練者の予測能力の機序を解明することに加え、新たな知覚トレーニングの発展に寄与すると期待されます。
|
研究実績の概要 |
ベイズ統合実験に利用するためのバーチャルリアリティ(VR)環境を開発した。具体的には、相手動作の位置情報を自由に設定できるプログラミングを組み、先行研究(Loffing & Hagemann, 2014)を参考に条件設定を行った。相手選手の位置はテニスコートの中央位置から50㎝きざみで設定され(+50cm, +100cm,+150cm,+200cm,+250cm)、計5段階で呈示される条件を設定した。予備実験の結果、ボールインパクト時点まで映像を呈示すると、予測の事前手掛かりである「文脈情報」の効果について検討することが難しい可能性が示された。よって、共同研究者とこの点について議論し、幾つかの問題点解決のための方策を練った。他、本研究に関する一部の内容は、2024年度6月に実施される北米スポーツ心理学会(NASPSPA)にて口頭発表にて報告予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
予備実験の結果、参加者の予測能力にかかわる文脈効果を検討するための幾つかの課題があがったため、その進行が遅れている。具体的には、相手動作のボールインパクトに関する遮蔽タイミングであり、その遮蔽タイミングによって、代表者が意図する文脈情報の効果を精緻に検討できない課題があった。現状では、①ラケットスイング開始前での遮蔽条件、また②相手動作の位置情報のみ(キネマティクスデータなし)を呈示した遮蔽条件を追加検討する必要があることが、共同研究者とともに議論された。
|
今後の研究の推進方策 |
次年度は、構築したVR環境を用いて本実験を実施する予定である。先に記した遮蔽タイミングについては、まず①のラケット開始時点で実施を行う予定である。もし文脈情報利用に関する有益な効果が出ない場合は、②の運動学的データを含まない位置情報を追加検討する予定である。
|