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カルニチン投与が全身代謝と中枢神経系におよぼす効果:カルニチン欠損マウスを用いて

研究課題

研究課題/領域番号 23K10610
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分59020:スポーツ科学関連
研究機関鹿屋体育大学

研究代表者

吉田 剛一郎  鹿屋体育大学, スポーツ生命科学系, 准教授 (10274870)

研究分担者 堀内 正久  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (50264403)
牛飼 美晴  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (70232816)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワードカルニチン / 脂肪酸代謝 / JVSマウス / 絶食 / 中枢神経系
研究開始時の研究の概要

カルニチン投与が、全身の代謝と中枢神経系におよぼす持続的効果について検討を行う。カルニチン欠損JVSマウスを用いて、カルニチンの投与効果をより明確に示す。全身の代謝面から、カルニチンの律速酵素やその上流に位置する系の関与を明らかにする。中枢神経系については、末梢の脂肪酸代謝に関わるオレキシン神経活動を賦活化するグルタミン酸やヒスタミンの関与について、また、運動の調節に関わるドーパミンとセロトニンについて、脳内における変化を検討する。

研究実績の概要

カルニチンの輸送体であるOCTN 2の変異により、カルニチンを全身的に欠損するモデル動物、juvenile visceral steatosis(JVS)マウスを用いて、カルニチン投与が全身の代謝と中枢神経系におよぼす持続的投与作用について検討を行った。JVSマウスの自発行動量は、絶食により著しい低下を示す。自発行動量の低下したJVSマウスにカルニチンを1回投与すると自発行動量は増加し、投与したカルニチンが体内から消失した後も、その作用は少なくとも2日間にわたり続く。全身の代謝からみると、投与したカルニチンが体内から消失した後も、長鎖脂肪酸酸化レベルは亢進を示した。血中ケトン体は、自発行動量を決定する因子には至っておらず、長鎖脂肪酸酸化は、遊離脂肪酸、肝臓トリグリセリドのレベルに規定されてもいなかった。
JVSマウスの絶食による自発行動量低下については、中枢神経系におけるオレキシン神経活動の低下が関与する。視床下部外側野におけるオレキシン産生細胞は、グルタミン酸作動性神経活動により刺激される。それ故、JVSマウスの自発行動量に対するカルニチンの持続的投与作用について、アミノ酸の変化に着目し、LC-MSを用いて分析を行った。血液、脳、肝臓ともに、絶食により野生型マウスでは数種、JVSマウスでは多種のアミノ酸が低下を示した。絶食の条件下、カルニチン投与により増加を示したアミノ酸は、野生型マウスでは脳の2種、JVSマウスでは血液の4種、脳の3種、肝臓の2種であった。オレキシンの分泌を促進して中枢神経系を賦活化するグルタミン酸について、カルニチン投与によるJVSマウスの脳における変化は認めなかった。一方、肝臓におけるグルタミン酸は、カルニチン投与により有意な増加を示したことから、糖新生経路を介してエネルギー産生に寄与したと考える。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

JVSマウスの自発行動に対するカルニチンの持続的投与作用について、全身の代謝に関する実験、中枢神経系に関する実験ともに、おおむね計画に沿って進展している。

今後の研究の推進方策

推進方策について大幅な変更はない。JVSマウスの自発行動に対するカルニチン投与の持続的作用について、全身の代謝に関しては脂肪酸代謝の調節に関わる因子について引き続き検討を行う。中枢神経系に関しては、アミノ酸の変化について詳細に検討を進める予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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