研究課題/領域番号 |
23K10645
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 帝京科学大学 |
研究代表者 |
小林 亮太 帝京科学大学, 総合教育センター, 講師 (40803002)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 動脈スティフネス / 食後高血糖 / 睡眠状態 / 有酸素性運動 / 睡眠の質 / 自律神経機能 |
研究開始時の研究の概要 |
日本人成人の約35%が不眠である。不規則な生活により体内時計が乱れると睡眠の質が低下し、インスリン抵抗性に伴い食後の血糖値を高める。食後の血糖値上昇は動脈壁の硬度(スティフネス)を増大させて心血管疾患リスクを高める。有酸素性運動は睡眠の質を改善させることから、インスリン感受性の増大により食後の血糖値上昇に伴う動脈スティフネスの増大予防につながると考えられる.本研究の目的は、睡眠の質が食後の血糖値上昇に伴う動脈スティフネスに及ぼす影響、有酸素性運動の実施時間帯の相違が睡眠の質に及ぼす影響、睡眠の質向上を目指した有酸素性運動が食後の血糖値上昇に伴う動脈スティフネスの増大を抑制可能か否かを解明する。
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研究実績の概要 |
【背景】最近の研究では,Neli et al.(2022)により、睡眠の質の悪化は食後の血糖値を高めることが分かった。Fu et al. (2017)によると、食後の血糖値上昇に伴い動脈スティフネスは増大し、将来における心血管疾患の発症リスクに起因することが報告された。【目的】本研究では、研究1「睡眠の質が食後の血糖値上昇に伴う動脈スティフネスに及ぼす影響」を目的として研究計画を立て進めている。【実績】研究実験計画書を所属大学の倫理審査委員会に申請し、承認されている。また、予備実験では、成人男女5名を対象に、早朝空腹にて、75gブドウ糖負荷試験(OGTT)用糖質液の経口摂取前、摂取60及び120分後に、動脈スティフネス[頸動脈-大腿動脈間(cf)、大腿動脈-足首間(fa)の脈波伝播速度(PWV)、心拍数(心音計),中心・上腕・足首の血圧(オシロメトリ)、自律神経機能(心拍変動)、血糖値(血糖自己測定)を評価し、睡眠中に睡眠の時間・質(アクチグラフ・心拍変動)及び自律神経機能(心拍変動)を評価した。結果、75gOGTT後のbaPWVと睡眠の質に前向きな関係がみられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
8月から9月頃に実験を終えて、データ解析および論文執筆・投稿を予定しています。 また、本研究成果は今年中に国外論文に投稿予定であり、さらに、得られたデータを国外・国内学会を通して、発表する予定でその準備も進めています。 現在は、次の研究に向けて準備をしています。
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今後の研究の推進方策 |
今までに申請者は、食後の血糖値上昇に伴う動脈スティフネスの増大を抑制できる有酸素性運動の時間は「1回30分以上」(Kobayashi et al.2017a)、実施タイミングは「食前」(Kobayashi et al.2017b)、運動強度は「中強度」(Kobayashi et al.2018a)、運動頻度は「週に4回」(Kobayashi et al.2022)、運動条件は「連続的」及び「休息を挟みながら実施する間欠的」(Kobayashi et al. 2018b)が効果的であることを明らかにした。また、有酸素性運動は睡眠の質を向上させる効果を持つことがわかっている(Yamanaka et al.2015)がコンセンサスが得られていない。そこで、本研究2では、有酸素性運動の実施時間帯の相違が睡眠の質に及ぼす影響を初めての研究であり、国民の睡眠の質の向上に繋がる臨床的意義が非常に大きいスポーツ健康科学関連の研究であると考えられる。したがって、2024年度下半期の研究では、有酸素性運動の実施時間帯の相違が睡眠の質にどのように影響するのか否かを明らかにする予定である。 2024年は睡眠関連学会に参加し、情報収集を行う。具体的には2024年の6月に研究2「有酸素性運動の実施時間帯の相違が睡眠の質に及ぼす影響」の倫理申請を実施し、10月頃に予備実験、11月頃に被験者募集、2025年2月から3月に本実験を実施する予定と実現可能な計画を立てている。
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