研究課題/領域番号 |
23K10656
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
成瀬 和弥 筑波大学, 体育系, 助教 (80400703)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2027年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2026年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 生涯スポーツ / Sport in Life / 政策決定 / 政策実施 / 政策評価 |
研究開始時の研究の概要 |
日本のスポーツ政策は、スポーツの普及と競技力の向上を最重要課題として展開されてきた。スポーツを普及するために、国は生涯スポーツという標語を用いてきたが、近年、Sport in Lifeを使用し始めた。生涯スポーツとSport in Lifeは異なる概念であるが、生涯スポーツ政策からSport in Life政策に移行する過程において、生涯スポーツ政策の評価は十分に行われていない。 本研究では、従前の生涯スポーツ政策の実施過程を国と自治体レベルで明らかにし、生涯スポーツ政策の全体像を解明する。次に生涯スポーツ政策の評価を試み、Sport in Lifeにおける政策評価へのあり方を提言する。
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研究実績の概要 |
本研究は、日本の生涯スポーツ政策の実施過程を国と自治体レベルで明らかにし、生涯スポーツ政策の全体像を解明することである。今年度は、文部省が1982年から実施した生涯スポーツ推進事業について行政資料の収集と関係者への聞き取り調査を実施した。聞き取り調査の対象者は、元文部省体育局の職員であり、実際に生涯スポーツ政策の立案に関与した関係者である。 生涯スポーツ推進事業は、「地域住民が生涯にわたりスポーツに親しみ、健康・体力の維持増進を図ること」を目的とした事業であり、この事業の実施主体は市町村である。事業の対象は、幼児から高齢者と幅広く設定された。この事業は具体的には、①少年スポーツ活動育成事業、②少年スポーツクラブ育成事業、③親子スポーツ活動推進事業、④高齢者スポーツ開発事業、⑤高齢者スポーツ活動推進事業、⑥婦人スポーツ活動推進事業、⑦勤労青少年スポーツ活動推進事業からなる。上述のとおり、この事業は、市町村が実施主体のため、文部省にとっては助成事業となる。今年度は、この事業の助成対象となった自治体を明らかにすることを目的調査を進めたが、資料が散逸しており、その全容を解明することは大変に困難であった。 しかし、その一端は明らかとなった。生涯スポーツ推進事業は7つの事業からなるが、その中心は、高齢者スポーツ開発事業であり、当時、さまざまな新たなスポーツが生み出された。例えば、鳥取県泊村は、当該事業の助成を受けて、グラウンドゴルフを開発し、村民への普及活動を行った。泊村の他にも、新潟県中条町ではワンバウンドバレーボールが、北海道幕別町ではパークゴルフが開発された。今後は、この助成事業の全体像を少しでも解明し、現存しているスポーツとそうではないスポーツの違いについて考察する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
行政資料を蒐集するのに、大変苦慮している。40年以上の前の事業であり、その資料の多くは散逸しており、文部科学省や国立公文書館等にもほとんど保管されていない。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、新聞記事等から資料を発掘し、助成を受けている自治体を明らかにして、当該自治体にアプローチをかけていく予定である。また、現存しているスポーツ種目の関係者に聞き取り調査を行う予定である。
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