研究課題/領域番号 |
23K10682
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
齊藤 まゆみ 筑波大学, 体育系, 教授 (00223339)
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研究分担者 |
中島 幸則 筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 教授 (00439788)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | デフリンピック / デフスポーツ / 共生社会 |
研究開始時の研究の概要 |
デフリンピックは障害者の国際的かつ組織的なスポーツ大会として最初に成立し、パラリンピックよりも長い歴史を持つものの、国内における認知度は低い。またデフリンピックにはパラリンピック・ムーブメントのような教育プログラムも存在しない。そこで本研究では、デフリンピックの意義や価値を資料およびインタビューによる質的研究をもとに学術的に明らかにした上で、国内におけるデフリンピックに関する教育プログラムやムーブメントの方向性について仮説をもとに検証する。そして、デフリンピックがインクルーシブ社会の創造にどのような影響を与えるのかを検討する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、デフリンピックの意義や価値を明らかにした上で、国内におけるデフリンピック・ムーブメントの方向性を提示し、デフリンピックがインクルーシブ社会の創造にどのような影響を与えるのかを検討することである。本研究目的を達成するために、課題1としてデフリンピックの意義、課題2としてデフリンピック ・ムーブメントの方向性の検討を設定した。課題1では資料研究とインタビュー調査をもとにした質的研究法を用い、当事者が持つデフリンピックに対する意義や価値に関する概念生成を行っていく。そして、日本におけるデフリンピックムーブメントの方向性について検討する。令和5年度は課題1のデフリンピックの意義について、資料研究とインタビュー調査を並行して実施した。調査対象とした資料は、2022年に開催された第24回デフリンピック夏季大会に関する文書、ホームページ掲載コンテンツ、web配信ニュース、国際ろう者スポーツ委員会が発行したニューズレター、報告書、公的文書等としたが、デフリンピックに関する当事者を対象とした資料が少ないことから、当事者を対象とした講演会を企画し、デフスポーツの意義に関する資料収集も実施した。課題2はデフリンピックムーブメントの効果検証とし、課題1で得られた知見をもとに、大学生を対象としたデフリンピックに関する教育プログラムを作成し、その教育効果を検証する。大学生を対象とした教育プログラムを展開し、プログラム実施前後での大学生の意識と行動変容の調査を実施する。教育プログラムを通じたムーブメントの検証をもとに、2025年に東京で開催されるデフリンピックがインクルーシブ社会の創造にどのような影響を与えるのかを検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度は課題1のデフリンピックの意義について、資料研究とインタビュー調査を並行して実施した。調査対象とした資料は、2022年に開催された第24回デフリンピック夏季大会に関する文書、ホームページ掲載コンテンツ、web配信ニュース、国際ろう者スポーツ委員会が発行したニューズレター、報告書、公的文書等としたが、デフリンピックに関する当事者を対象とした資料が少ないことから、当事者を対象とした講演会を企画し、デフスポーツの意義に関する資料収集も実施した。 インタビュー調査は、過去に日本代表としてデフリンピックに出場したデフリンピアンを対象とし、デフリンピアン当事者が持つデフリンピックに対する意義について質的研究を用いて分析を進めている。インタビューは当初計画の10名まで調査を終えたところであり、順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
計画に沿って課題1のデフリンピアンを対象としたインタビュー調査を進めるとともに、現役ろう・難聴アスリートを対象とした調査も進めていく。この対象には、デフリンピックやデフスポーツだけではなく、通常の競技会であるオリンピックや日本選手権、年代別の日本代表などで競技をするろう・難聴アスリートも含むこととし、ろう・難聴アスリートにとってのデフリンピックの捉え方を明らかにする。そしてこれらをもとに、日本におけるデフリンピックに関するムーブメントの方向性について検討し、教育プログラムの原案を提示する。 令和5年度に得られた知見は、日本体育・スポーツ・健康学会やアジア・アダプテッド体育スポーツ国際学会において発表し、ディスカッションを通して方向性を確認する。
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