研究課題/領域番号 |
23K10697
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
井上 一歩 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教 (60814225)
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研究分担者 |
池森 敦子 (上條敦子) 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (80350635)
星野 誠子 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 研究技術員 (80616045)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 筋重量 / サルコペニア / 毛細血管 / 習慣的走運動 / 内皮型一酸化窒素合成酵素 / 可溶性グアニル酸シクラーゼ |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢化社会において、骨格筋量の減少と筋力低下を認めるサルコペニアの予防は、喫緊の課題である。研究代表者らは、習慣的走運動が、筋力低下・筋委縮を抑制し、その機序として、内皮型一酸化窒素合成酵素(eNOS)の発現と骨格筋毛細血管の増加がサルコペニア予防に関与する可能性を見出した。近年、血管機能維持にeNOS-NO-可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)系の活性化が関与することが報告された。そこで、本研究では、運動が毛細血管の新生を促す機序として、eNOS-NO-sGC系活性化が関与している事、また周皮細胞のsGC活性化が、内皮細胞へ好影響をもたらしサルコペニア予防に有用である事を検証する。
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研究実績の概要 |
我々は、習慣的走運動による筋力低下、筋委縮の抑制に、内皮型一酸化窒素合成酵素(eNOS)と骨格筋内毛細血管の増加の関与の可能性を見出した。そこで、近年報告された「血管機能維持には、eNOS-NO-可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)系活性化が関与すること」に着目した。 習慣的走運動の骨格筋に対する影響に、eNOS-NO-sGC系の関与を明らかにするために、3ヵ月齢のeNOS欠損マウスおよび野生型マウスに8週間のトレッドミルを使用した走運動負荷を行った。eNOS欠損マウスは、実験に用いる匹数を確保するために、The Jackson Laboratoryよりオス3匹およびメス9匹購入し、繁殖させた。また、トレッドミルによる走運動については、1週目は17 m/min、傾斜5度、30分間、2週目は25 m/min、傾斜5度、45分間、そして3~8週目は25 m/min、傾斜5度、60分間の条件で週5日行った。 骨格筋の機能評価のため、実験開始前、開始4週間後、実験終了前の3ポイントで、体重、血圧、筋力、身体機能(飼育容器内に3日間、回転輪を設置し、24時間の平均走行距離を算出)および摂餌量を経時的に測定した。8週間の走運動後に筋表面の血流速度を評価し、後肢筋(前脛骨筋、長趾伸筋、ヒラメ筋、足底筋、腓腹筋)を摘出し、重量を計測した。また後肢筋は分子生物学的解析および組織学的解析のために凍結保存した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
eNOS欠損マウスはThe Jackson Laboratoryより購入し、繁殖させ、実験必要匹数の確保について、計画通り進んでいる。初年度は3ヵ月齢マウスに運動負荷を行う計画をしていたが、予定通り、実験を行った。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、摘出した3カ月齢マウスの後肢筋の分子学的解析および組織学的解析を行う。また、骨格筋の壮年期である12ヵ月齢マウスにも同様のトレッドミル運動を行い、骨格筋に対するeNOSの関与を確認する。また、sGC活性の影響を明らかにするために、周皮培養細胞にsGC活性化剤を添加し、網羅的解析を行う。
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