研究課題/領域番号 |
23K10704
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 川崎医療福祉大学 |
研究代表者 |
矢野 博己 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (20248272)
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研究分担者 |
青木 孝文 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 講師 (30782239)
小柳 えり 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 講師 (50804647)
濱田 大幹 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 助教 (70909431)
川島 将人 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 助教 (90909590)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 腸内フローラ / 抗生剤 / TNF-α / LPS / オープンウインドウ / 疲労困憊運動 / 腸内細菌 / 食物繊維 / 抗炎症 |
研究開始時の研究の概要 |
過酷な運動は、一過性の免疫抑制を引き起こすとされる(オープンウインドウ)。一方で、免疫機能に影響を及ぼす要因として、腸内環境を左右する腸内細菌叢の関与、さらにその生存戦略に強く影響する食物繊維摂取の動向が注目されるが、「オープンウインドウ」への影響は不明である。本研究では、食物繊維摂取状況が、疲労困憊運動による一過性の免疫抑制 状態に及ぼす影響について、抗炎症作用というメリットと、免疫抑制というデメリットの両面からアプローチすることで、食習慣と運動習慣の腸内環境を軸とした生体免疫応答への功罪について検討するものである。
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研究実績の概要 |
腸内細菌叢は、免疫機能に影響を及ぼす。また、疲労困憊運動は一過性の免疫抑制を引き起こすとされる。今年度は、腸内細菌叢の有無が急性運動後の自然免疫応答におよぼす影響について明らかにするため、疲労困憊運動後のLPS投与に対する炎症性サイトカインTNF-αの応答性から検討することを目的とした。C3H/HeN雄マウス8週齢 (n=42) を使用し、3週間飼育した後、4週目に水道水(W)群または抗生剤 (AB) 群とし自由飲水させた。4週間の飼育終了後3日間走行学習を行い、24時間後に安静 (S) または疲労困憊運動 (Ex)を負荷した。その後、LPS (1mg/kg) を静注し、1、 3、 6時間後に採血を行った。血漿TNF-α濃度は、ELISA法を用いて解析した。その結果、WExとABExの疲労困憊運動時間に有意な差は示されず、AB摂取による疲労困憊運動に対する直接的な影響は観察されなかった。一方、疲労困憊運動後のLPS刺激に対するTNF-αの応答性は、WS群と比較してWEx群で有意な低値を示し、LPSに対する一過性の免疫抑制 (オープンウインドウ) 状態を示した。しかし、WEx群と比較してABEx群の血漿TNF-α濃度は、有意に高値を示したことから、疲労困憊運動後のLPSに対する一過性の免疫抑制には、抗生剤摂取が関与する可能性が考えられた。すなわち、AB摂取による腸内除菌によって、免疫応答性の亢進が生じたことになり、疲労困憊運動後の免疫応答に腸内細菌叢の有無が影響することが示唆された。運動後に生じる過剰な炎症を抑制するためのシステムとも考えられるオープンウインドウへの腸内細菌叢の関与が明らかとなった。以上の結果より、疲労困憊運動後の免疫応答におよぼす腸内細菌叢の関与が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画に沿って比較的順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画にそってプレバイオティクス(食物繊維摂取)による腸内細菌叢への刺激(腸内細菌叢の改善効果)が、疲労困憊運動後の自然免疫応答におよぼす影響についての検討を実施中であり、盲腸便に含まれる短鎖脂肪酸の解析、さらには盲腸便を用いた便移植実験を予定している。
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