研究課題/領域番号 |
23K10711
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
|
研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
奥村 基生 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (90400663)
|
研究分担者 |
木島 章文 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (10389083)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
|
キーワード | 柔道 / 剣道 / 動作切替 / 情報処理 |
研究開始時の研究の概要 |
対人競技で優れたパフォーマンスを発揮するためには,動作を単純に実行するだけではなく,環境の変化に対応するために,攻撃の途中でも防御に転じるように異なる動作への切替が必要になる.本研究の目的は,1対1の対人競技を対象にして,特に,フェイント動作を利用した攻撃の切替,ある攻撃から別の攻撃への切替,攻撃から防御への切替の3種類の動作切替に焦点を絞り,知覚―運動技能のコツや熟練過程を解明し,技能の学習のために有益な知見を得ることである.また,切替直前の動作の準備―初期段階の情報処理の方法がパフォーマンスの成否に大きな影響を及ぼすと仮定し,情報処理の方法を実験で操作して,動作を分析して検証を進める.
|
研究実績の概要 |
対人競技で優れたパフォーマンスを発揮するためには,環境の変化に対応して,攻撃の途中でも防御に転じるように異なる動作への切替が必要になる.本研究の目的は,柔道や剣道のような1対1の攻防一体型の対人競技を対象にして,特に,フェイント動作を利用した攻撃の切替(切替①),ある攻撃から別の攻撃への切替(切替②),攻撃から防御への切替(切替③)について,知覚―運動技能のコツや熟練過程を解明し,技能の学習のために有益な知見を得ることである. 初年度は,3種すべての切替動作について,論文を投稿する準備をしてきた.切替①について論文作成ためにデータが不足していたため,追加実験を実施し,現在も継続中である.攻撃の成否の分析では,フェイント動作を利用した攻撃は,利用しない攻撃と比較すると,異なる距離から攻撃した場合に,いずれの距離からも攻撃の成功率が高い傾向があるという新しい知見が得られた.切替②や③については先行研究や過去の類似実験のデータを見直して,関連学会大会で研究を発表した. また,本研究では,動作の準備―初期段階における情報操作(準備の時間,注意の方向,視覚探索方略など)の違いが,切替動作の成否に影響を及ぼすと仮定している.高速で展開する対人競技において現実的な設定であり,また,相違を明確にすることで実用性のある情報操作の内容を検討中であるが,目に見えない情報処理の内容の設定に苦慮しているところである.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
動作の準備―初期段階における情報操作については苦慮している部分はあるものの,実験や論文作成の進捗状況はおおむね順調に進展していると判断している.
|
今後の研究の推進方策 |
今後,切替①については運動学的データの分析をして,動作の特徴や,上級者と中級者の相違などを明らかにしていく.また,すべての切替動作についてデータ処理をして,論文を投稿する準備を進める.動作の準備―初期段階における情報操作については予備実験を実施して検討を進める.まずは,準備の時間や内容(脳内シミュレーションの有無など)が切替動作の成否に影響を及ぼすかどうかを検討できればと考えている.
|