研究課題/領域番号 |
23K10749
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
森丘 保典 日本大学, スポーツ科学部, 教授 (80780254)
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研究分担者 |
渡邊 將司 茨城大学, 教育学部, 准教授 (80435213)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 競技者育成 / 競技パフォーマンス / 発育発達 / 早期専門化 / 全面性 / 複線経路等至性モデリング / 競技発達過程 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、測定競技(陸上競技・400mハードル)の一流競技者を対象として、ジュニア期以降の競技パフォーマンスの変遷や運動・スポーツ歴について質問紙調査を実施するとともに、特徴的な発達過程を経験してきた選手を対象としたインタビュー調査を実施し、その競技発達過程の個別性(多様性)と共通性(一般性)について縦断的かつ量的・質的に検討することにより、競技スポーツにおける育成・強化システム(モデル)の構築および最適化に資する基礎的資料を提示することを目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、陸上競技の男子400mハードル走の国内一流競技者を対象として、幼少年期からの運動・スポーツ歴およびトレーニング・コーチングに関する競技発達過程について量的・質的かつ縦断的に分析することにより、その個別性と共通性を明らかにすることを目的としている。 2023年度は、世界陸連(World Athletics)や日本陸連(JAAF)をはじめとする競技記録データベースを活用しながら、世界歴代および日本歴代上位選手の年齢毎の出場大会(種目)およびシーズンベスト記録等についての情報収集を行い、ジュニア期以降の競技パフォーマンスの変遷および競技・種目間トランスファー歴について分析および比較検討を実施した。 2023年シーズン終了時点での日本歴代20傑および世界歴代30傑選手の自己ベスト記録の平均達成年齢を比較してみると、日本選手の24.8歳に対して,世界選手は25.8歳と約1歳程度の差が認められた。また,日本選手は18歳(高校3年生時)や22歳(大学4年生時)の達成率が、世界選手に比べて相対的に高いことも示された。このような世界と日本の相違が、最終的な競技パフォーマンスの到達レベルや高い競技パフォーマンスの維持している期間などにどのような影響を及ぼすのかについては、今後さらなるデータ収集および検証を進めていく必要があると考える。 また、上記に加えて、2023年シーズンにおける国内外の競技会における男子400mハードルレースのペース配分(タッチダウンタイム)分析を実施し、各選手固有のレースパターンの特徴についての比較検討を行うためのデータベースの最適化を図った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
世界および日本一流選手の競技パフォーマンスの変遷および競技・種目間トランスファー歴については、World Athletics(世界陸連)、日本陸上競技連盟および関連団体・企業により作成された複数の活用可能なデータベースを抽出し、世界歴代および日本歴代上位選手の競技パフォーマンスや競技・種目間トランスファーの変遷傾向について明らかにすることができた。一方、2023年度から随時実施していく予定であったインタビュー調査については、私的な理由(身内の体調不良など)により実施することができなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、日本一流選手を対象とする運動・スポーツ歴に関する質問紙調査を実施し、その競技発達過程の特徴について縦断的かつ量的に明らかにするとともに、個々の選手の競技発達特性(早熟・晩熟タイプや競技・種目間トランスファーの動向など)を踏まえて、特徴的な発達過程を経験してきた選手を対象とする半構造化インタビューを実施する。また、これらの質的データを複線径路等至性アプローチを用いて詳細に記述することにより、日本一流選手の競技発達過程の特徴について縦断的かつ質的に明らかにする予定である。
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