研究課題/領域番号 |
23K10754
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
吉田 誠司 大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (20815865)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 起立性調節障害 / ピアサポート / デイキャンプ / SNS / 疾病受容 / 自己肯定感 / 自己効力感 |
研究開始時の研究の概要 |
起立性調節障害(OD)は不登校になる患者さんが多く、心理社会的ストレスの関与から生物・心理・社会モデルによる治療介入が有用な心身症疾患とされているが、不登校状態の患者さんは人と関わる場をもつことができず、心理・社会的な治療介入が困難になる。 デイキャンプとSNSでの交流をピアサポートを交えながら実施し、身体活動や他者との交流をもつことで、自己肯定感・自己効力感の向上、疾病受容、自我同一性の確立につながる心理的発達、そしてそれに伴うOD症状の改善が期待できると考え、診察室での診療を補完する安心して人とつながれる環境下での生物・心理・社会的な治療介入モデルの構築を目標とする。
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研究実績の概要 |
本研究への参加者を募集するため、ODガイドラインに沿って起立性調節障害(OD)の診断を受けた中学生に対して、本研究の概要を説明し参加の同意を得られた患者さんに新起立試験と心理検査を実施した。その後、中学生をデイキャンプ+SNS交流への参加群と非参加群とに振分けた。参加群・非参加群ともODガイドラインに沿った診療は引き続き継続する。 本研究では中学生同士のピアサポートだけでなく、元ODの大学生や社会人とのデイキャンプやSNSでの交流を通して得られるピアサポートの効果も重要と考えている。そこで元ODの大学生や社会人に対しても本研究の概要を説明し参加者の募集を行なった。 デイキャンプやSNSでの交流を、同じOD同士のピアサポートにより実施することによる効果は、自己肯定感・自己効力感の向上、疾病受容、自我同一性の確立につながる心理的発達、そしてそれに伴うOD症状の改善が期待できると考えている。 他に参加するスタッフとして、ODの治療に精通する医師・心理士とODの家族会が参加し、サポートする。 年度末には参加群の中学生と大学生・社会人、医師、心理士、家族会のメンバーで結団式を実施した。SNS交流は中学生全員と、数人の大学生・社会人、医師とでLINEグループを結成しSNSでのピアサポートを実施する。SNS(LINE)での交流を安全に遂行するために、結団式開催時にLINE社が提供するネットコミュニケーション・リテラシー教育の資料を用いて勉強会を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ODの中学生のエントリーと元ODの大学生・社会人の募集、中学生への起立試験と心理検査の実施を予定通り行うことができた。年度末に中学生とサポートを行う大学生・社会人、医師、心理士、家族の会のメンバーで結団式を実施した。 またネットコミュニケーション・リテラシー教育を行なった上で、ピアサポートを目的とするSNS交流(LINEグループ)を開始した。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度はデイキャンプをGWと夏休みと11月の3回実施し、SNS(LINEグループ)での交流は3月の解団式まで継続する。年度末に、中学生に対して起立試験と心理検査を実施し、一年間の検査結果の変化を参加群と非参加群とで比較検討し、デイキャンプ+SNS交流によるピアサポートの有効性を検証する。
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