研究課題/領域番号 |
23K10796
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 西南学院大学 |
研究代表者 |
田原 亮二 西南学院大学, 人間科学部, 教授 (70441780)
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研究分担者 |
山崎 先也 西南学院大学, 人間科学部, 教授 (20352354)
浦田 英範 西南学院大学, 人間科学部, 教授 (70461663)
井上 久美子 西南学院大学, 人間科学部, 教授 (50435153)
井手 順子 西南学院大学, 人間科学部, 准教授 (20289507)
飯田 想平 西南学院大学, その他部局等, カウンセラー (20978324)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ヘルスリテラシー / 大学体育 / 健康教育 / スマートフォンアプリ / スマホアプリ / 心拍数計 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ヘルスリテラシー(健康に関する知識を活用する能力)を向上させるための大学体育プログラムを開発し、専用のスマホアプリを活用して2,000名を対象とした必修授業を展開する。質問紙調査、アプリによって測定される客観的指標を用いて教育効果を検証し、追跡調査を実施することにより、持続効果を明らかにすることを目的とする。本研究は、大学生のヘルスリテラシー向上に大きく寄与し、我が国の健康問題の改善に貢献することが期待される。
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研究実績の概要 |
本研究の一つの目的は、大学で開講される共通教育において展開可能な、大学生の生活習慣、運動習慣、メンタルヘルス、健康に関する知識を活用する能力の向上を目的とした大学体育プログラムを開発することであった。 2023年度は約2,000名を対象とした必修授業のプログラム作成と授業運営、そして授業で使用するスマートフォンアプリの開発に取り組んだ。授業プログラムは対面で実施する実技と対面とオンラインを併用した講義で構成され、講義の内容と実技がリンクするように計画された。 スマートフォンアプリは学生個人のスマートフォンにインストールし、在学期間中、継続使用できる形式をとっており、毎日の「気分」「食事」「睡眠」「歩数」「トレーニング内容」「体組成」が記録できる仕様になっている。さらに、光学式心拍数計との連携により運動中の心拍数について、運動中の最大心拍数、平均心拍数、運動強度別の活動時間が明示されるようなっており、この機能は実技授業中の心拍数測定に利用された。また、心拍数測定の機能はウォーキング測定にも実装され、歩行時間、移動距離、移動速度とともに時系列での心拍数変化を記録できる仕様となっている。アプリで記録された学生のセルフモニタリングデータは、学期中に複数回設けられたレポート課題で使用する設計となっており、講義にて提供する知識を活用して自身の健康状況を判断し、改善方法を考察する課題であった。 この授業プログラムを用いた教育効果の持続性に関しては、次年度以降の調査により明らかにする必要があるが、授業終了直後のレポート等の内容からは、健康に関する知識の理解および態度や思考の向上が認められた。また、スマートフォンアプリの使用感に関しては操作性に関する課題は残されているものの、アプリを使用した授業の取り組みには良好な反応が多数見られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
実技授業を実施する体育館の移設が当該年度にずれ込み授業環境が安定しなかったこと、スマートフォンアプリの開発や機材の準備に時間を要し、一部機能が充分に活用できなかったことにより、教育効果の量的な検証が行えず、研究費の繰越申請を行った。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度に確立されたスマートフォンアプリを活用した大学体育授業プログラムを実施し、受講生に対してヘルスリテラシーに関する質的・量的調査を実施し、授業プログラムの教育効果を明らかにする。 2023年度に授業を受講した学生に対して追跡調査を行い、教育効果の持続性を明らかにするとともに、健康関連要因の変容について検証を行う。 スマートフォンアプリの改良に取り組むとともに、学生のセルフモニタリングデータの活用方法を共同研究者と検討し、情報関連科目との連携、学生支援との連携を推進する。
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