研究課題/領域番号 |
23K10811
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
呂 鋭 中部大学, 応用生物学部, 准教授 (80381862)
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研究分担者 |
田中 守 中部大学, 応用生物学部, 准教授 (00612350)
横山 信治 中部大学, 応用生物学部, 客員教授 (10142192)
堂前 純子 中部大学, 応用生物学部, 教授 (70227700)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ABCA1 / HDL / PMF / PUFA / AMPK / anti-atherogenic / active ingredient |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、食品中に含まれる既知の無機栄養因子、有機栄養因子、また生理活性を持つ未知な因子の血漿リポタンパク質HDL代謝などの脂質代謝の栄養学的調節機構への介入による抗動脈硬化作用機構を解明、動脈硬化疾患の予防・治療における栄養学的管理の重要性を明らかにして、生活習慣病に対する機能性食品の創成・新規薬剤開発の可能性を探ることである。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、食品中に含まれる無機栄養因子、有機栄養因子、また生理活性を持つ未知な因子の血漿リポタンパク質代謝制御機構への介入による抗動脈硬化作用機構を解明、動脈硬化疾患の予防・治療における栄養学的管理の重要性を明らかにして、生活習慣病に対する機能性食品の創成・新規薬剤開発の可能性を探ることである。 2023年度の研究計画として、ABCA1発現誘導する生理活性物質を用い、HDL生合成に関連するABCA1/ABCG1発現・活性への作用機序を解明する。その成果は、① 柑橘類ポリメトキシフラボン(PMF)タンゲレチン(TNG)によるABCA1とABCG1のタンパク質発現増加効果は、LXR antagonist非存在下では部分的にPPARγ antagonistによってブロックされたが、LXR antagonistが存在下では完全にPPARγ antagonistによって阻害された。シネンセチン(SNE)は、ABCA1、ABCG1、LXRαやPPARsの発現を増加させ、それに伴い細胞内コレステロールの放出を促進した。さらに、SNEはAMPKのリン酸化を促進し、AMPK阻害剤によってSNEによるABCA1とABCG1の発現増加効果が抑制された。 ② J774.1細胞において、DHAとARAはLXRα、PPARsを介して、ABCA1の転写を促進し、ABCA1発現を増加させることで、HDL産生を増加させると考えられる。また、DHAとARAによるABCA1転写促進にAMPKの活性化が関与している可能性が示唆された。③ in vitroにおける日本で産生される代表的な4種類の後発酵茶の中で,特に阿波晩茶には脂質消化酵素阻害作用があることが明らかとなった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度の研究計画として、ABCA1発現誘導する生理活性物質を用い、HDL生合成に関連するABCA1/ABCG1発現・活性への作用機序を解明する。① 柑橘類ポリメトキシフラボンTNG及びSNEはAMPK-LXRα経路を介してABCA1,ABCG1の転写を促進し、HDL産生を増加することを示した。また、TNGはLXRα - PPARγの相互作用を促進し、ABCA1、ABCG1発現を増加させることが示唆された。これらの結果により、TNG及びSNEはABCA1の活性とHDL産生の制御に深く関わっていると考えられ、ABCA1によるHDL新生反応における重要な因子と考えられる。この研究成果は学会で発表した。②J774.1細胞において、DHAとARAはLXRα、PPARsを介して、ABCA1の転写を促進し、ABCA1発現を増加させることで、HDL産生を増加させると考えられる。また、DHAとARAによるABCA1転写促進にAMPKの活性化が関与している可能性が示唆された。この研究成果は学会で発表した。③ 日本で生産されている黒茶を用いてリパーゼに対する阻害効果を検討したところ、阿波晩茶(徳島県)に強いリパーゼ阻害活性があり、活性成分としてテアフラビンの関与が示唆されたこの研究成果は学会および論文で発表した。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、今まで得られた研究結果を踏まえて、生理活性物質の併用によりAMPK活性化の状態でABCA1/ABCG1発現・安定化・活性への制御機構を解明する。 1)柑橘類PMFであるTNG/SNE及び多価不飽和脂肪酸(PUFA)併用によりin vitroで、AMPK活性化の状態でABCA1/ABCG1発現・安定化・活性の検証、2) 細胞レベル実験の結果を元に、動脈硬化モデルマウスを用いin vivoでのABCA1/ABCG1発現レベル及び血漿リポ蛋白質への効果の検討、3) HPLC分析などHDL粒子サイズの変化をも含めて比較し、栄養因子のHDL新生反応における働きを解明する。
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