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機能性食品の品質保証に向けた高分子量コンデンスドタンニンの標準品化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K10817
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分59040:栄養学および健康科学関連
研究機関松山大学

研究代表者

天倉 吉章  松山大学, 薬学部, 教授 (50321857)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
キーワード機能性食品 / 品質保証 / タンニン / 標準品
研究開始時の研究の概要

種々の生物活性が明らかな高分子量縮合型タンニン(コンデンスドタンニン)であるが,構造が複雑な化合物群であるため,その先の精査は敬遠されることが多い.一方,機能性食品の品質確保には,その機能性に寄与する成分の特定及びその含有量の数値化が不可欠で,それゆえ標準品の確保は必須であるが,高分子量コンデンスドタンニンは未だ標準品が存在しない.本研究は,果物やナッツ類等の天然由来の機能性食品素材において,これまで分析評価が困難とされる高分子量コンデンスドタンニンの標準品化を検討し,機能性食品の品質保証のための定量法の確立を目指す.

研究実績の概要

機能性食品で最も重要なのは,科学的根拠に基づいた品質保証である.本研究では,果物やスパイス,ナッツ類などの天然由来の機能性食品素材において,これまで分析評価が困難とされる高分子量縮合型タンニン(コンデンスドタンニン)の標準品化を検討し,機能性食品の品質保証のための試験法の確立を目指した基礎検討を目的とする.今年度は,予備検討から高分子量コンデンスドタンニンの含有が示唆された3素材(ピカンナッツ,はだか麦,シナモン)について抽出物を調製し,液液分配,各種カラムクロマトグラフィーによる分離精製を行い,各フラクションの分画を試みた.ピカンナッツについては,catechin等の低分子ポリフェノールとともに,rugosin C等の加水分解性タンニンの含有も明らかになった.高分子量コンデンスドタンニンについては,1画分を得ることができた.分解反応からcatechin及びepicatechin等ユニットの縮合体であることが認められた.現在,他のユニットの構造解明,さらにGPCに基づく重量平均分子量について検討中である.はだか麦については,少量の高分子量コンデンスドタンニンを1画分得ることができ,現在,量産を試みている.それら以外に,3種の特徴的なポリフェノール配糖体を解明することができた.シナモンについては,高分子量コンデンスドタンニンを数画分得ることができ,NMRスペクトル及び分解反応の結果からepicatechinユニットがprocyanidin Bタイプで縮合した構造であることが示唆された.その他,重量平均分子量などの詳細については現在,解析中である.また,上述した3種の素材以外に,アーモンド,カカオについても抽出物を調製し,分画を進める.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

高分子量コンデンスドタンニン標準品の調製について,天然物は多様なことから素材により再精製を伴うものもあり,その場合当初の予定より時間を要したところもある.

今後の研究の推進方策

現在進行中である案件を進める.ピカンナッツについては高分子量コンデンスドタンニン画分が他に数フラクション認められているので,それらの分画を試み,構造解析を進める.はだか麦については,得られた高分子量コンデンスド画分1画分の量産を試み,構造解析を進める.シナモンについては高分子量コンデンスドタンニンを数画分得ることができており,構造解析の結果に基づき構造特性をまとめる.また,新たにアーモンド,カカオについて抽出物を調製し,高分子量コンデンスドタンニン画分の分画を進める.いずれの素材についても,HPLC,GPC,NMR,分解反応により高分子量コンデンスドタンニンの構造特性,分子量のバラエティーを確認する.

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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