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長期肥満に基づく認知症発症機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K10823
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分59040:栄養学および健康科学関連
研究機関岐阜大学

研究代表者

中川 敏幸  岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00271502)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
キーワードアルツハイマー病 / 小胞体ストレス / 海馬神経新生 / 統合的ストレス応答 / ダブルコルチン / マイクロRNA / 長期肥満 / エクソソーム
研究開始時の研究の概要

高齢者の認知症発症や重症化に、肥満や糖尿病の病態である小胞体ストレスが要因のひとつとして注目されている。しかしながら小胞体ストレスによる制御機構の全体像は未だ明らかでなく、小胞体ストレスを標的とした認知症発症予防や重症化遅延法は確立されていない。
本研究では、“海馬神経新生-小胞体ストレス― microRNA(miRNA)誘導-ダブルコルチン(Doublecortin, Dcx) mRNA分解”を長期の肥満に基づく認知症の発症や進行の仕組みに関与する経路と考え、miR-129b-3pの認知障害マーカーとしての有用性とヒトDcx mRNAを分解するmiRNAの同定とその作用機構を解明する。

研究実績の概要

肥満は世界的な課題で、日本においても肥満が増加(20歳以上の男性33%、女性22%)している。高齢者の認知症発症や重症化に、肥満や糖尿病の病態である小胞体ストレスが要因のひとつとして注目されている。しかしながら小胞体ストレスによる制御機構の全体像は未だ明らかでなく、小胞体ストレスを標的とした認知症発症予防や重症化遅延法は確立されていない。申請者らは、肥満の長期化に伴いマウス海馬で小胞体ストレスが活性化すること、認知機能に重要な海馬神経新生細胞に発現するダブルコルチン(Dcx)mRNAが小胞体ストレス誘導性 microRNA(miRNA)により分解されることをマウスにて明らかにした。
本研究では、”海馬神経新生-小胞体ストレス― miRNA誘導-Dcx mRNA分解”を長期の肥満に基づく認知症の発症や進行の仕組みに関与する経路と考え、1)マウスにて同定したmiR-135a-2-3p、miR-129b-3p、miR-148a-5p、miR-1247-3pの認知障害マーカーとしての有用性を明らかにし、2)小胞体ストレスにより誘導され、ヒトDcx mRNAを分解するmiRNAの同定とその作用機構を解明する。
令和5年度の成果として、ATF4ノックアウトマウス海馬から幹細胞を樹立し、同定したmiRNAの発現解析を行った。その海馬神経幹細胞では、小胞体ストレス刺激によりDcx mRNAの分解を認めないこと、またmiR-135a-2-3pとmiR-129b-3pの発現がコントロールと比べ変動が見られないことから、転写因子ATF4により制御されるmiRNAがダブルコルチンmRNA分解に関与する可能性が明らかとなった。さらに、慢性肥満マウス血漿のエクソソーム中のmiRNAの発現を解析し、miR-135a-2-3pがコントロールマウスと比べ有意に上昇していることが明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

慢性肥満マウス血漿のエクソソーム中のmiRNAが認知障害マーカーとしての有用性を示唆する結果を得たこと、また、転写因子ATF4により制御されるmiR-135a-2-3pとmiR-129b-3pがダブルコルチンmRNA分解に関与する可能性が明らかとなったことから、当初の計画以上に進展している。

今後の研究の推進方策

ヒト海馬神経幹細胞培養から、小胞体ストレスによるダブルコルチンmRNAの分解の有無を明らかにし、ヒト海馬神経幹細胞において小胞体ストレスにより誘導されるmiRNAを同定する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Continuous intake of quercetin-rich onion powder may improve emotion but not regional cerebral blood flow in subjects with cognitive impairment2023

    • 著者名/発表者名
      Hayashi Yuichi、Hyodo Fuminori、Tana、Nakagawa Kiyomi、Ishihara Takuma、Matsuo Masayuki、Shimohata Takayoshi、Nishihira Jun、Kobori Masuko、Nakagawa Toshiyuki
    • 雑誌名

      Heliyon

      巻: 9 号: 8 ページ: e18401-e18401

    • DOI

      10.1016/j.heliyon.2023.e18401

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [備考] タマネギのケルセチンは文章表現の維持に役立つ

    • URL

      https://www.gifu-u.ac.jp/about/publication/press/20230726_1.pdf

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [備考]

    • URL

      https://sj.jst.go.jp/news/202309/n0920-01k.html

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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