研究課題/領域番号 |
23K10824
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
馬場 重樹 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (40422901)
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研究分担者 |
本多 彰 東京医科大学, 医学部, 教授 (10468639)
佐々木 雅也 滋賀医科大学, 医学部, 客員教授 (40242979)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 過敏性腸症候群 / 低FODMAP食 / 小腸内細菌異常増殖症 / 食事指導 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は本邦の過敏性腸症候群患者に対する低FODMAP食の有用性を明らかにすることを第一の目的としている。過敏性腸症候群は複数の要因が発症に関与していると考えられているが、本研究ではSIBOに着目することで過敏性腸症候群をサブグループ化し、低FODMAP食の有用性について検討を加える。過敏性腸症候群に対する低FODMAP食の効果をSIBOの有無に着目して検討した論文報告は現時点では認められない。 また、SIBOの診断として、従来の十二指腸液の細菌定量培養と水素呼気試験に加えて血清胆汁酸分析を行って結果を比較し、より迅速に結果が得られる新しい診断方法を開発することを目的としている。
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研究実績の概要 |
過敏性腸症候群は生活の質の低下から社会適応障害につながる疾患であり、本邦の有病率は人口の15%と言われる。種々の発症要因の中で、小腸内細菌異常増殖症(Small Intestinal Bacterial Overgrowth, SIBO)との密接な関連が指摘されているが、SIBOの診断が難しいこともあり、その詳細は不明である。過敏性腸症候群の治療として欧米で、発酵性の短鎖炭水化物(Fermentable, Oligosaccharides, Disaccharides, Monosaccharides, And Polyols)の摂取を避ける低FODMAP食の有用性が示されており、申請者らはSIBOによる小腸内ガス産生を低FODMAP食で抑制することが治療効果に重要であるとの仮説を立てた。本研究では、SIBOの新しい診断法の開発と共にこの仮説を立証し、欧米食とは異なる食生活習慣を持つ本邦での低FODMAP食の有用性評価を目的とする。 現在、既に開始しているSIBOの診断に関する臨床研究を進めながら、低FODMAP食の有効性を検討する研究を準備している段階である。研究では低FODMAP食に関する栄養指導を管理栄養士から行うが、その準備段階として担当する管理栄養士が本食事療法を十分に理解する必要があり、そのプロセスに若干の時間を要している。研究の倫理審査を進めるとともに、上記の管理栄養士の準備を進めており、近日中に研究を開始できる状態にある。 SIBOと過敏性証症候群の関連性については症例を集積しているが、症例数が少なくまだ、統計学的な処理をできるまでに至っていない。今後も症例を継続的に集積していく必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
SIBOの診断に関する研究は進んでいるが、低FODMAP食の食事指導に関する調整に若干の時間を要しているため。
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今後の研究の推進方策 |
SIBOの診断に関する研究と並行し、倫理審査通過後より低FODMAP食に関する研究を開始し、進めていく方針である。
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