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皮膚終末糖化産物(AGE)をバイオマーカーとした幼児期肥満の病態解明と予防策

研究課題

研究課題/領域番号 23K10841
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分59040:栄養学および健康科学関連
研究機関近畿大学

研究代表者

杉本 圭相  近畿大学, 医学部, 教授 (30548459)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワード終末糖化産物 / 幼児肥満 / 抗加齢 / 生活環境因子 / 小児肥満 / 生活習慣病
研究開始時の研究の概要

近年、加熱食品や糖質の摂取過多により生体内に蓄積される終末糖化産物(Advanced Glycation Endo-products: AGEs)が肥満、加齢の促進、糖尿病、神経変性疾患、動脈硬化、骨粗鬆症等の発症リスクを高める事が明らかになってきた。肥満は健康寿命の延伸を阻む最大の要因として、非常に重要である。食事の欧米化や、ゲーム依存などによる運動量の低下などから肥満リスクはすでに幼児期から高まる。幼児期の肥満は高率に思春期・成人期の肥満に移行するため、肥満の発症を予防するには、幼児期からの早期介入が非常に重要である。

研究実績の概要

近年、加熱食品や糖質の摂取過多により生体内に蓄積される終末糖化産物(Advanced Glycation Endo-products: AGEs)が肥満、加齢の促進、糖尿病、神経変性疾患、動脈硬化、骨粗鬆症等の発症リスクを高める事が明らかになってきた。肥満は健康寿命の延伸を阻む最大の要因として、非常に重要である。食事の欧米化や、ゲーム依存などによる運動量の低下などから肥満リスクはすでに幼児期から高まる。幼児期の肥満は高率に思春期・成人期の肥満に移行するため、肥満の発症を予防するには、幼児期からの早期介入が非常に重要である。本研究では、幼児期の AGEs を非侵襲的に測定し、食生活を含めた環境因子との関連性から小児肥満の病態解明と早期介入の意義を明らかにすることを目的とした。
研究代表者が所属する大阪狭山市の保健センターを受診した3歳半健診児を対象に AGE READER mu による AGEs 測定、および AGEs と出生体重、在胎週数、1歳半から3歳半の間でのKaup指数変化率(ΔKaup)、両親の BMI との関連性を検討した。データ欠損のない349名が解析対象となった。平均 AGEs は 1.04±0.36(0.4-4.5)。平均在胎週数は 39週2日、平均出生体重は 3034g であった。3歳半で Kaup 指数が18以上(肥満傾向)は6名、15以上18未満(正常)は 81 名であった。AGEs と1歳半、3歳半健診時のKaup 指数、両親のBMIとの相関は認めなかった。ΔKaup増加群と低下群、3歳半で Kaup 指数を肥満傾向、正常、やせ傾向での3群間でAGEs の差は認めなかった。また、早産と正期産での2群間、低出生体重児と出生体重2500g以上の2群間においてAGEsの差は認めなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

これまで成人では年齢に比例して皮膚 AGEs 値が増加し、年齢別の基準値が明らかとなっているが、小児のデータは非常に乏しく、AGEs と肥満との関連性についても不明な点が多いことから本研究を開始した。本研究における学術的「問い」は、幼児期に肥満を認める児ではすでにAGEs値が高値を示すのか?そして、食生活を含めた生活習慣は AGEs 値にどれほど影響するのか?さらに、正期産児と低出生体重児では、乳児期における AGEs 値に差が認めるのか?であった。そこから生じた学術的「問い」に対し、以下の4つである。①幼児期の AGEs 値 の正常域を明らかにし、基準値の設定につなげること。②AGEs 値と食生活を含めた生活習慣や体格(肥満度)との関連性を明らかにすること。③3歳6か月健診時における正期産児と低出生体重児のAGEs値を評価すること。④上記をもとに、肥満の早期病態を解明し、早期発見や早期介入につなげること。
結果として、基準値を設定できるまでのデータ数が不足しているため①は未到達。生活習慣との関連性まで解析できておらず②も未到達。③は傾向は把握できたため、おおむね目標達成。④は①、②が未到達のため、今後のデータ収集、および解析により達成しうるものと考える。

今後の研究の推進方策

現時点において、3歳半における AGEs と幼児肥満の関連性は認めなかった。一方、既報では7歳時のAGEsは1.0であり、本研究では幼児期にすでに高値となっている例も多かったことから、AGEs 値の解釈の仕方について検討していく必要があるかと思われる。また、AGEs、および肥満度と生活環境因子アンケートの結果との関連性についての解析が進んでいないこと、また大阪狭山市以外の市町村での調査を進め、データのさらなる蓄積につなげていくよう市町村への説明と働きかけを行っていく。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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