研究課題/領域番号 |
23K10917
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
尾上 あゆみ 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 厚生労働科学研究員 (00902587)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 加熱式たばこ / 呼吸機能 / 気流閉塞 / COPD / コホート |
研究開始時の研究の概要 |
加熱式たばこ使用、加熱式たばこと紙巻たばこの両製品を併用した場合の呼吸機能への影響については詳細な検討や報告はない。加熱式たばこには、紙巻たばこに含まれていない成分(ある食品添加物)を含み、呼吸器に与える影響は未知数である。 本研究では、これまでに構築した人間ドック受診者を対象とした呼吸機能検査によるコホート研究体制をベースにして、加熱式たばこ使用、紙巻たばこ喫煙、及び両製品の併用者のコホート研究体制を構築するとともに、加熱式たばこ使用、紙巻たばこ喫煙、及び両製品の併用と気流閉塞罹患率および呼吸機能(1秒量)の経年変化を明らかにする。
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研究実績の概要 |
加熱式たばこ(HTPs: Heated Tobacco Products)使用、HTPsと紙巻たばこの両製品を併用した場合の呼吸機能への影響については詳細な検討や報告はない。呼吸器に与える影響は未知数である。 本研究の目的は、これまでに構築した人間ドック受診者を対象とした呼吸機能検査によるコホート研究体制をベースにして、HTPs使用、紙巻たばこ喫煙、及び両製品の併用者のコホート研究体制を構築するとともに、これらの喫煙製品の使用と気流閉塞罹患率および呼吸機能(1秒量)の経年変化を明らかにすることにある。以下の3つの研究を中心に行う。 研究1:HTPs使用、紙巻たばこ喫煙、及び両製品の併用者の呼吸機能検査による既存のコホート研究をベースにした研究体制の構築(令和5年度) 研究2:横断研究:HTPs使用、紙巻たばこ喫煙、及び両製品の併用と呼吸機能との関連(令和5年度後半~令和6年度) 研究3:縦断研究:データベースを用いたHTPs使用、紙巻たばこ喫煙、及び両製品の併用者における呼吸機能の経年変化(令和5年度後半~令和6年度) 本年度は、研究1として、熊本大学および研究協力機関で倫理委員会での審議、承認を受け、研究協力機関のデータベースより、まず2020-2022年のデータを抽出した。各年度のデータの突合を行い、2020-2022年の経年受診者12,507名のデータベースを構築した。2年間のHTPs使用群436名、2年間の紙巻たばこ喫煙群820名、及び両製品の併用群52名、期間中紙巻たばこから加熱式たばこに変更群65名にグループ化できた。現在、研究2および研究3の呼吸機能との関連(呼吸機能の経年変化)について、横断的、縦断的に検討している。また、2020年以前のデータの抽出および突合を行い、より長期の呼吸機能の変化とHTPs使用との関連について検討する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、研究1として、熊本大学および研究協力機関で倫理委員会での審議、承認を受け、研究協力機関のデータベースより、まず2020-2022年のデータを抽出した。各年度のデータの突合を行い、2020-2022年の経年受診者12,507名のデータベースを構築した。2年間のHTPs使用群436名、2年間の紙巻たばこ喫煙群820名、及び両製品の併用群52名、期間中紙巻たばこから加熱式たばこに変更群65名にグループ化できた。現在、研究2および研究3の呼吸機能との関連(呼吸機能の経年変化)について、横断的、縦断的に検討している。 データの抽出およびデータを連結し、経年受診者のデータベースの一部の構築ができたことより、初年度としては、おおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
今後、構築した2020-2022年の経年受診者のデータベースをもとに、【研究2:横断研究:加熱式たばこ使用、紙巻たばこ喫煙、及び両製品の併用と呼吸機能との関連】について、解析を行う。さらに、【研究3:縦断研究:データベースを用いた加熱式たばこ使用、紙巻たばこ喫煙、及び両製品の併用者における呼吸機能の経年変化】についての解析を行う。 また、2020年以前のデータの抽出および突合を行い、より長期の呼吸機能の変化と加熱式たばこ(HTPs)使用との関連について検討する予定である。さらに、令和6年度に、新たにリクルートを行い、質問票による調査(喫煙状況、COPD-Q、CATなど)、データ抽出(問診情報、呼吸機能等)を突合し、前向き研究を行う予定である。加熱式たばこ使用年数、紙巻たばこから加熱式たばこへの変更、紙巻たばこと加熱式たばこ併用期間、喫煙量と呼吸機能との関連について、気流閉塞の罹患率、呼吸機能の経年変化(特に1秒量)を指標に解析する。
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