研究課題/領域番号 |
23K10943
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
北川 淳 北里大学, 一般教育部, 教授 (80260529)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | サルコペニア / 日本人女性 / 四肢骨格筋量 / 健康関連指標 / コホート研究 / 骨格筋量 / 縦断研究 / 健康関連アウトカム |
研究開始時の研究の概要 |
骨格筋(手足の筋肉)量は身体の大きさに比例するため,骨格筋量の評価には身長,体重,BMIなどの体格項目で除した骨格筋量指標(体格補正値)が用いられている。しかし,サルコペニア(いわゆる”筋肉減少”)を診断する上で,どの骨格筋量指標が適切かについては十分解明されていない。 そこで本研究では,2011~2012年にかけて骨格筋量を測定した50歳以上の女性約700名を対象として,2023~24年にかけて健康関連指標(死亡率,要介護,転倒,骨密度,握力,歩行速度)の調査を行い,これら健康関連指標の悪化をもたらすサルコペニアを診断するためには,どの骨格筋量指標が適切かについて解明する。
|
研究実績の概要 |
サルコペニア(加齢に伴う極端な筋量低下)の確定診断には,四肢骨格筋量kgを身長m2やBMIで除した骨格筋量指標(体格補正値)が用いられる。しかし,加齢に伴う身長低下によって,これら骨格筋量指標が過大評価される可能性があるため,真に筋量減少した者が確定診断から除外されるリスクがある。したがって,確定診断値としての有用性を高めるためには,どの骨格筋量指標が身長低下の影響を受けずに将来の健康関連指標を予測しうるかを解明する研究が必要である。 このため,日本を代表する大規模長期疫学研究の一つである「骨粗鬆症予防のための成人疫学調査」: The Japanese Population-based Osteoporosis (JPOS) Studyにおいて蓄積されたデータを基盤とする研究を進めている。すなわち,国内5地域における50歳以上の女性約700名を対象として,ベースラインから約10年後の健康関連指標(死亡率,要介護,転倒,骨密度,握力,歩行速度)をアウトカムに用い,過去の身長低下量を含む交絡因子を調整した上で,ベースラインにおけるどの骨格筋量指標が健康関連指標の予測因子として有用かについて解明する。 2021年度から2022年度にかけて,ベースラインから約10年後の追跡調査を国内2地域で実施済みである。2023年度は,同様の追跡調査を香川県さぬき市と新潟県上越市で実施し,2地域合計で約550名のフォローアップデータ(健康関連指標:アウトカム)を取得した。本年度は,この2地域の追跡調査を完了することが最大の目標であり,成功裏に終えることができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上述の通り,本研究ではベースラインから約10年後の追跡調査を国内5地域で実施・完了することが主要な成功条件である。現在まで4地域の追跡調査を順調に終えることができ,2024年度は9月に北海道芽室町で現地調査を行い,これをもって全ての地域での追跡調査が完了する。 現在までのところ,現地調査の準備を研究班が一丸となって進めている。また,2024年度は約130万円の研究経費があり,研究班の約2週間にわたる調査旅費として過不足ない。これらの現状を総合して考えると進捗状況は順調である。 調査途中であるため,論文発表等の業績はない。
|
今後の研究の推進方策 |
2023年及び2024年度の追跡調査によって全てのデータが得られる。2025年度は得られたデータを解析して,どの骨格筋量指標が身長低下の影響を受けずに将来の健康関連指標を予測しうるかを解明する。得られた成果は国際学会で発表するとともに,国際誌に投稿する。
|