研究課題/領域番号 |
23K11004
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60030:統計科学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
蛭川 潤一 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (10386617)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 時系列解析 / 無限分散過程 / 一般化単位根周辺過程 / 局所定常過程 / 金融工学 / 高次元データ / 非整数和分過程 / ランク検定 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、情報通信技術や計測技術の発展により、多量かつ多様なデータが得られ、ネットワーク上に蓄積される時代となった。このような大規模かつ多種多様なデータを扱うためには、様々な非定常性・非正則性を記述するための新たな時系列解析の理論が必要である。本研究課題では、局所定常単位根周辺過程を一般化単位根近接過程を含む形までモデルを拡張し、非常に汎用性が高いクラスである局所定常一般化単位根周辺過程の理論を構成する。また、局所定常一般化単位根周辺過程の理論を、様々な非正則性を含むモデル等と組み合わせることによって、多種多様な大規模データへの応用を可能とし、コロナの感染状況の様子等を記述するのに応用する。
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研究実績の概要 |
時系列解析は、定常性及び有限分散や等間隔観測等の正則性の仮定の下で広く発展してきた。近年、情報通信技術や計測技術の発展により、ビックデータと呼ばれる多量かつ多様なデータが得られ、ネットワーク上に蓄積される時代となった。このような大規模かつ多種多様なデータを扱うためには、古典的な独立同一標本や通常の時系列解析の理論では不十分であり、様々な非定常性・非正則性を記述するための新たな時系列解析の理論が必要である。本研究課題では、局所定常単位根周辺過程を一般化単位根近接過程を含む形までモデルを拡張し、非常に汎用性が高いクラスである局所定常一般化単位根周辺過程の理論を構成する。これにより、金融時系列等のデータの多様性を記述することが可能になる。また、局所定常一般化単位根周辺過程の理論を、様々な非正則性を含むモデル等と組み合わせることによって、多種多様な大規模データへの応用を可能とし、コロナの感染状況の様子等を記述するのに応用する。更に、多種多様な非定常性・非正則性に対応可能なロバストな推測論を構成する。
本研究では,局所定常時変線形過程のフレームワークの下で,裾が重い定常過程による適切な局所近似が存在することを示し,Self-weight 法による局所多項式に基づく推定量を導入し,時変パラメーターの一致推定量を得た. また,単位根仮説の下で,局所定常イノベーションを持つ 1 次自己回帰パラメーターの Self-weight 最小絶対偏差(LAD)推定量の漸近分布を導出した.有限分散の場合と α-安定過程(無限分散)の場合の両方を考察し,LADの極限分布は,有限分散の場合は,2 変量ブラウン運動の時変汎関数となり,無限分散の場合は,ブラウン運動とLevy過程の 2 変量の時変汎関数となることを示した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
局所定常時変線形過程のフレームワークの下で,Self-weight 法による局所多項式に基づく推定量を導入し,時変パラメーターの一致推定量を得た. また,単位根仮説の下で,局所定常イノベーションを持つ 1 次自己回帰パラメーターの Self-weight 最小絶対偏差(LAD)推定量の漸近分布を導出した.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,局所定常単位根周辺過程を一般化単位根近接過程を含む形までモデルを拡張し、非常に汎用性が高いクラスである局所定常一般化単位根周辺過程の理論を構成する。これにより、金融時系列等のデータの多様性を記述することが可能になる。また、局所定常一般化単位根周辺過程の理論を、様々な非正則性を含むモデル等と組み合わせることによって、多種多様な大規模データへの応用を可能とし、コロナの感染状況の様子等を記述するのに応用する。更に、多種多様な非定常性・非正則性に対応可能なロバストな推測論を構成する。
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