研究課題
基盤研究(C)
社会において,多種多様な領域でデータサイエンスや統計学の諸手法を用いたリアルワールドデータの分析を通じてエビデンスが構築・発信されている.その際に,データの欠測の問題が不可避である.近年,統計ソフトの普及により欠測値に予測値を補完しその不確実性を加味して推測を行う多重補完法を容易に実行できるが,補完モデルが正しくなければ誤った結論を導く危険がある.本研究では,実際の医学研究を想定したいくつかの状況下における多重補完法の適切な使用法を提案する.リアルワールドデータの分析における欠測値への対処法に関する指針が示されることにより,本邦から発信される学術研究の質向上につながると考えられる.