研究課題/領域番号 |
23K11069
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60060:情報ネットワーク関連
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研究機関 | 大阪公立大学 |
研究代表者 |
谷川 陽祐 大阪公立大学, 大学院情報学研究科, 准教授 (90548497)
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研究分担者 |
戸出 英樹 大阪公立大学, 大学院情報学研究科, 教授 (20243181)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2026年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 無線アクセス網 / 無線LAN / IEEE 802.11ax / IEEE 802.11be / 異種無線連携 |
研究開始時の研究の概要 |
相互に電波干渉、フレーム衝突を起こすほど高密度に配置された多数の無線LANと、無線LANより通信容量は小さいがカバレッジが広い広域カバレッジ型無線ネットワークから構成した大規模無線アクセス網において、IEEE 802.11ax OFDMA伝送を応用して複数無線LAN間で無衝突フレーム伝送期間を構築し、伝送フローの要求に応じて無衝突フレーム伝送期間内スロットや期間外のタイミングを利用したフレーム伝送を行う。さらに、上記方式の有効動作を目的に広域カバレッジ型無線ネットワークとの連携を行う等の方式を確立する。これにより、本無線アクセス網に要求を満たしつつ収容可能な伝送フローの上限数を明らかにする。
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研究実績の概要 |
当初の予定に沿って、単一無線LAN環境において、IEEE 802.11axに基づくOFDMA伝送機能を有する基地局がOFDMA伝送を実行制御することで無衝突フレーム伝送期間を構築するチャネルアクセス制御法の検討、確立、評価を進めた。無線LAN内で伝送されるフローを、大容量ファイル転送のような高スループット伝送によりデータ全体の伝送所要時間の最小化を要求する高スループット通信の種別と、音声や映像ストリーミングのようなデータを構成するフレーム単位での伝送遅延の最小化を要求する低遅延通信の種別に大別し、当初の予定、検討に基づいて、一定数のフレームを基地局や各ユーザ端末局が保持している状況で行う必要のある無衝突フレーム伝送は送信待機に伴う送信遅延を許容できる高スループット通信種別のフレームに適用した。具体的には、高スループット通信種別のフレームは、一定数のフレームを基地局または各ユーザ端末局が保持するまで待機した後、それらのフレームをまとめてOFDMAにより無衝突で伝送する。一方、低遅延通信種別のフレームについては、各無衝突フレーム伝送期間を開始する前に従来のCSMA/CAに基づいて低遅延で送信する。計算機シミュレーション評価により、本提案チャネルアクセス制御法を用いることで、CSMA/CAのみに基づいて全フレームを送信するIEEE 802.11ax以前の標準化方式や一定周期でOFDMA伝送を行うベンチマーク方式と比較して、低遅延通信種別のフローについてはフレーム単位で通信遅延を抑制しつつ、両種別のフローの伝送スループットが向上することを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
提案方式の検討、確立、評価を、当初の予定より遅延させることなく進めている。 また、一部ではあるが、トランスポート層プロトコルとしてUDPとTCPを用いた場合における提案方式の挙動や性能の違いについて、前倒しで検討、評価を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
当初の予定に沿って、複数の無線LAN間で電波干渉、フレーム衝突が発生する環境に想定環境を拡張し、複数無線LAN間で連携して無衝突フレーム伝送期間を構築する方式の検討を進める。また、各フレームの伝送に利用しているトランスポート層プロトコル等に応じた無衝突フレーム伝送期間の使用法についても検討を進める。
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