研究課題/領域番号 |
23K11121
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60080:データベース関連
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
林 貴宏 関西大学, 総合情報学部, 教授 (60342490)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 類似画像検索 / 画像切り抜き / ベクタ画像 / 転移学習 / 画像検索 / 情報検索 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,マルチメディアデータベース分野における類似図形検索の研究に位置付けられる.図形に対する人間の類似判断と計算機の判断には隔たりがあり,計算機の判断を人間に近づけることが類似図形検索の研究の共通課題となっている.この隔たりを埋めるために,本研究では,専門家の知見に基づき設計した要部判定モデルを,転移学習に基づき自動獲得したモデルによって補完させることで,高精度な類似図形画像検索を実現し,その有用性を実験的に評価する.
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研究実績の概要 |
本研究は,マルチメディアデータベース分野における類似図形検索の研究に位置付けられる.図形に対する人間の類似判断と計算機の判断には隔たりがあり,計算機の判断を人間に近づけることが類似図形検索の研究の共通課題となっている.この隔たりを埋めるために,本研究では,専門家の知見に基づき設計した要部判定モデルを,転移学習に基づき自動獲得したモデルによって補完させることで,高精度な類似図形画像検索を実現し,その有用性を実験的に評価する.本年度は,転移学習を活用することで,イラスト画像を対象とした物体領域の自動判定処理を開発した.また,実証実験によりその有効性を検証した.さらに,本開発技術の要素技術を活用し,将棋対局映像からの将棋コマ領域の判定,音楽信号からの特定イベント(要部)区間の判定への応用を試みた.イラストなどの抽象画像に対する特定の領域の抽出に関しては,これまでヒューリスティックスな方法が採用され,既存手法の改良による精度向上には限界があった.一方で,本研究において実施した内容は,深層学習技術を抽象図形への要部抽出問題へと応用するものであり,その精度を向上させた点が成果の一つである.また,要部観察に基づく類似性判定処理は,全体観察に基づく類似性判定よりも計算コストが大きく,リアルタイムで判定するための工夫が必要となる.本年度は,これまで開発してきた高速類似判定処理のためのアルゴリズムである間接照合法を改良し,高速化を実現しつつ,精度を維持できる手法を開発した.さらに,その有効性を評価するために大規模な抽象図形データセットを用いた評価実験を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り研究が進んでいる.一方で,国際会議参加のための出張旅費(米国)が,航空券代および宿泊費が高騰していることもあり,当初計画していた予算を超え,前倒し請求による追加の支出が生じた.
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今後の研究の推進方策 |
海外出張旅費の高騰により2023年度に計画していた予算を超える支出が生じ,前倒し請求を行った.これにより,2024年度は当初計画よりも減額された予算となるが,オンラインによる研究打ち合わせ等,工夫することで対応可能と考えている.2024年度も同様に国際会議での発表を予定しているものの,開催地域がアジア圏であり,予算超過は避けられる見通しである.
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