研究課題/領域番号 |
23K11147
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61010:知覚情報処理関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
島本 隆 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (20170962)
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研究分担者 |
宋 天 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 准教授 (10380130)
片山 貴文 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 助教 (70848522)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 洋上複合施設支援システム / 知能水中ロボット / 人工知能 / 画像認識 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、欧米諸国が推奨してきた海洋空間計画を活用し、日本も海洋風力発電や、長年培った先進漁業技術を結集し、持続可能な海洋開発が積極的に進められている。 本研究は、最先端のIT技術を駆使し、洋上風力発電機を中心とした次世代洋上複合施設の構築に関わる諸問題の解決に向け、高精度の環境認識能力を有する自動走行可能な水中ロボットを開発する。具体的には、近海水域の環境に特化し、自動巡航を実現するための水中マッピング技術と高精度の画像センシング技術、低コストの水中知能ロボットの実装技術、及び統合的映像データ処理技術から構成されるシステムを構築する。
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研究実績の概要 |
本研究は、新産業の創出を可能とする次世代洋上複合施設の建設に向け、水中ロボットに必要な核心技術問題を抽出し、それらの問題を解決することにより次世代の洋上複合施設の基盤を構築する。提案システムの確立は、風力発電や水中ロボットの作製に寄与するだけではなく、海洋を保護しながら新たなグリーン産業として次世代の新産業を創出することを目的にしている。 提案システムは、近海水域の環境に特化し、自動巡航を実現するための水中マッピング技術と高精度の画像センシング技術、低コストの水中知能ロボットの実装技術、及び統合的映像データ処理技術から構成される。様々な目的に開発された水中ロボットは多くあるが、水中で自動巡航でき、指定物を認識し、監視から追跡まで一連の作業を実現したものはない。本研究は実用性を見据えて、小型かつ安価の知能水中ロボット、及びこのロボットを用いた知能管理システムを開発する。 1年目は、水中ロボットの自主巡航の実現を目指した。水中建造物・ケーブル・魚など、特定のターゲットに対し、より高精度の目標認識能力の実現を目標とした。今までの海産物の認識技術を生かし、具体的な水深・対象・目標を定め、最適なパラメータ設定を行なった。また、水中ロボットに備える音波と学習ベースの深度推定アルゴリズムを併用することにより高精度の深度推定を実現し、障害物までの距離を正確に把握できるよう研究を進めた。さらに、現在空気中では高い性能を示しているマッピング手法を水中マッピングに適用し、演算量を削減しながらリアルタイム処理を実現することを目的とした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行したとはいえ、少なからず感染者もいる中、それらも影響して、研究の進捗状況は遅れ気味である。同様に、国内会議・国際会議等での研究成果発表も遅れ気味である。
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今後の研究の推進方策 |
1年目の遅れをカバーしつつ、2年目の目標である低コストのロボット実装の実現を目指したい。一般的な天候においては軽量化された低コストのロボットを用いることは問題ないと考える。また、水深がより浅い複合施設に使用されるロボットは、行動範囲が制限されるため、有線通信と無線通信を併用してロボット本体の小型化を実現できる。このような構想のもとに、本研究は提案アルゴリズムの低演算量化を徹底し、一部の演算処理をエッジ側に移転し、少ないハードウェアで実現し、小型水中ロボットを製作する予定である。
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