研究課題/領域番号 |
23K11150
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61010:知覚情報処理関連
|
研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
石川 慎一郎 佐賀大学, 医学部附属病院, 准教授 (00404129)
|
研究分担者 |
福田 修 佐賀大学, 理工学部, 教授 (20357891)
川口 淳 佐賀大学, 医学部, 教授 (60389319)
中尾 功 佐賀大学, 医学部, 講師 (70346899)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
|
キーワード | 緑内障 / 眼底AI診断 / Adversarial Example / AI |
研究開始時の研究の概要 |
緑内障は本邦における失明原因として最多であり、早期発見に役立つ緑内障の未知の特徴を明らかにする革新的な技術の開発が望まれる。本研究ではAIで緑内障と診断された眼底画像にAdversarial Example(ノイズ)を付 加することでAIが緑内障の診断を誤る画像を、3次元的にヒトが形態評価を行うことで、これまでにはない新しい緑内障の特徴を確立させることを目的とする。
|
研究実績の概要 |
1 緑内障診断CNNの作成:VGG16を用いて緑内障診断CNNを作成を行なった。データセットはkaggleから抜粋し,合計で3187枚の眼底画像から学習し,555枚のテストデータでテストを行なった。二つのアルゴリズムを使用して比較を行った結果,SGDでは正答率84.7%,Adamでは85.7%を示した 2 Adversarial Example(AE)のノイズ付与によるAIの診断能低下の実証:FGSMを用いてノイズ付与を実施し、ノイズの強さであるε値を高めるにつれて正答率が下がることを確認し、予測されたノイズ付与に出来ていることが確認した。ノイズ付与を行なった画像については、ノイズ付与前後でヒトの目視では判別が困難であり、AI診断の脆弱性となりうることを確認した。加えて,ノイズを付与したデータを加えて再学習することで,SGDを用いて学習すると精度が向上することが確認されSGDで学習したモデルの重みで作成したノイズを付与して、前述の脆弱性に対する耐久性の確保について確認された。 3 Grad-CAMの出力:AIの特徴抽出を明らかにすることを目的に,Grad-CAMを使用してヒートマップを作成し検討を行なった。この結果から緑内障を陽性と判断するときは視神経乳頭を,緑内障を陰性と判断するときは,網膜静脈付近や視神経乳頭の下部を特徴抽出部位として使用していることが確認された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の最初の目的である、AEをノイズとして付与することで、従来の緑内障診断AIの診断能が低下することが確認された。また診断能が低下した画像と元の画像で、ヒトでは判別ができないことが確認されたことから、当初の予測通りヒトとAIで異なる緑内障の特徴で判別していることが確認された。
|
今後の研究の推進方策 |
これまでの結果から、予定していた3次元データ作成と裸眼立体視システムを導入することで、特徴量を増加させ、最終的な目的であるヒトとAIの診断差によるあたらしい緑内障特徴抽出を目指す。
|