研究課題/領域番号 |
23K11253
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61040:ソフトコンピューティング関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
小橋 昌司 兵庫県立大学, 工学研究科, 教授 (00332966)
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研究分担者 |
木下 芳一 兵庫県はりま姫路総合医療センター(研究部), 研究部, 研究員 (30243306)
村津 裕嗣 兵庫県はりま姫路総合医療センター(研究部), 研究部, 研究員 (30273783)
圓尾 明弘 兵庫県はりま姫路総合医療センター(研究部), 研究部, 研究員 (00899718)
佐貫 毅 兵庫県はりま姫路総合医療センター(研究部), 研究部, 研究員 (90514943)
八木 直美 兵庫県立大学, 先端医療工学研究所, 准教授 (40731708)
藤田 大輔 兵庫県立大学, 工学研究科, 助教 (90907867)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 疑似2次元画像生成 / 深層学習モデル / 骨盤骨折検出 / 便秘診断支援 / 転移学習 / 3次元画像データ / 単純X線 / 人工知能 / 病変検出 / 3次元データ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,「3次元データを活用した単純X線からのAI病変検出」を提案する.本提案法では,3次元データであるCTやMRから病変や臓器を自動検出,疑似2次元画像を生成することで大量の学習データ生成により高精度な病変検出モデルを確立する.3次元画像から病変を検出することで,単純X線のみでは判断が困難な微細な疾患の確度の高いアノテーションが可能になる.3次元画像から病変を検出することで,単純X線のみでは判断が困難な微細な疾患の確度の高いアノテーションが可能になる.同成果を基に様々な部位,病変の検出,超音波などの別モダリティへ応用する.
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研究実績の概要 |
多くの診療科で単純X線は基本的な画像診断手法とされているが,診断の見落としが喫緊の課題であり,人工知能を用いた診断支援の必要性が高まっている.検出モデルの学習には専門医による大量のアノテーションが必要であるが,高品質な学習データの入手が困難である.本研究では,CTなどの3次元データを活用して病変や臓器を自動検出し,疑似2次元画像化技術により高品質な学習データを生成する新しいアプローチを提案する.このアプローチにより,単純X線だけでは判断が困難な微細な疾患を高精度に検出することが可能となる.本研究では,単純X線を用いた骨盤骨折検出と便秘診断支援を実施した. 骨盤骨折は,骨盤の複雑な構造から診断が困難であり,迅速な診断が合併症や死亡率の低減につながる.本研究では,3D-CTからデジタル再構成(DRR)で合成された疑似骨盤単純X線を用いた深層学習モデルの二段階転移学習アプローチを提案し,その有効性を検証した.視認可能な骨折に対するAUROCが0.9327,視認不可能な骨折に対するAUROCが0.8014であり,ImageNetベースの方法(視認可能な骨折で0.8908,視認不可能な骨折で0.7308)と比較して優れた性能を示した. 便秘の有訴者率は2019年で34.8%と高く,特に高齢化に伴い増加している.腹部単純X線から便秘の重症度やタイプを判断するためには習熟が必要である.本研究ではU-Netを用いた腹部単純X線からの便とガスの領域の自動抽出法を提案し,便量を評価するSVSとガス・便量を総合的に評価するJVSを新たに提案した.この自動化技術により,熟練消化器内科医の評価結果と比較して,ガス量指標GVS,SVS,JVSでそれぞれ相関係数は0.895,0.879,0.586であり,DICE係数はそれぞれ0.650,0.474,0.640と非常に高精度が得られた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
骨盤骨折検出においては,疑似2次元画像生成技術を用いた二段階転移学習アプローチが従来法と比較して高い性能を示している.今後は,骨折の正確な位置を特定する局在化技術へと進化させる計画である.また、画像を分割することにより学習データ数を増やすことで,AIモデルの学習効率と精度をさらに向上させることを期待している.さらに,この技術を腰椎,胸椎,頸椎など他の重要な領域にも適用し,全身の骨折診断能力を高めることを目指している. 便秘診断においても,これまでの研究で便とガスの領域抽出が高精度で行われており,求められた指標値は臨床医の手作業による指標値と高い相関を示している.今後は臨床への応用を目指して,検出性能を複数の専門医や専攻医によって評価する.さらに大腸領域に特化した性能評価と便やガスの量の定量化法を検討する.また,腎臓上での便やガスの誤認識を避けるための腎臓領域抽出技術の提案や,腰椎の骨孔がガス領域と誤認識される問題の解決にも取り組む.さらに,抽出した便やガス領域を用いて便秘のタイプを認識する新たな診断アルゴリズムの開発も進める.
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今後の研究の推進方策 |
骨盤骨折検出においては,疑似2次元画像生成技術を用いた二段階転移学習アプローチが従来法と比較して高い性能を示している.今後は,骨折の正確な位置を特定する局在化技術へと進化させる計画である.また、画像を分割することにより学習データ数を増やすことで,AIモデルの学習効率と精度をさらに向上させることを期待している.さらに,この技術を腰椎,胸椎,頸椎など他の重要な領域にも適用し,全身の骨折診断能力を高めることを目指している. 便秘診断においても,これまでの研究で便とガスの領域抽出が高精度で行われており,求められた指標値は臨床医の手作業による指標値と高い相関を示している.今後は臨床への応用を目指して,検出性能を複数の専門医や専攻医によって評価する.さらに大腸領域に特化した性能評価と便やガスの量の定量化法を検討する.また,腎臓上での便やガスの誤認識を避けるための腎臓領域抽出技術の提案や,腰椎の骨孔がガス領域と誤認識される問題の解決にも取り組む.さらに,抽出した便やガス領域を用いて便秘のタイプを認識する新たな診断アルゴリズムの開発も進める.
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