研究課題/領域番号 |
23K11288
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61060:感性情報学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
江田 哲也 国際医療福祉大学, 医療福祉学部, 准教授 (90592519)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 不安意識 / 他者意識 / 認識の齟齬 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、情報提供者と情報享受者の持つ情報に対する認識の違いについて検討する。 情報を提供する者(情報提供者)は、情報を受け取る者(情報享受者)へ不安などの感情を抱かせる説明をする場合に、情報享受者の表情や言動を汲み取り、想像力や感受性を持って行動すべきである。 例として、医師と患者(家族を含む)の関係であれば、情報享受者の位置となる患者らは、情報への知識と理解不足に加えて、重なり正確な判断ができない状況と推察される。この時、情報提供者と情報享受者に認識の相違(齟齬)が生じる場合、情報に対する理解度合いだけでなく、配慮や不安などの感情が及ぼす影響があるのではないかと考えたからである。
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研究実績の概要 |
今年度について、提示情報と評価尺度の作成と検討を行った。模擬事例については「食道がん・手術あり」を基本とし、健康診断による病変の発見、入院施設における手術前の抗がん剤治療、自宅療養、手術後のリハビリを加味した模擬事例を作成してきた。理由としては、この研究目的は、不安を想定する生死を左右する事例であることを考慮したためである。患者と家族が共に解決すべき関わりがあること、術後のリハビリなど、不安が大きいと想定される内容にしたためである。この模擬事例から出てくる重要な用語(病名、抗がん剤、リハビリ、禁忌事項)などの語句を選定し、診療録に模した文章を作成して内容の精査を行った。 診療録に模することは、情報提供者である医師などの医療従事者もしくは医療・医学の知識がある人物を対象としていることがある。記載方法については、電子カルテシステムを用いた医学医療教育で用いた経験を活かして作成している。 本研究では、他者意識尺度と実在的不安尺度を用いた検討している。他者意識をとらえるため3つの因子(内的、外的、空想的)からなる他者意識尺度を用いる。これらの評価尺度は5段階評価としている。実存的不安尺度(ECQ)を用いる。ECQは5つの因子(死、無意味であること、罪悪感、社会的孤立、アイデンティティ)からなる22項目の尺度である。評価絶対値が高いほど尺度得点が高い。 必要なとなるデータ数については、必要な審査を通して、実行に移していく。また、データの取得については、アンケート調査会社を用いて行うことにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
今年度の状況について、大きく3点に分けて説明する。 【模擬事例の作成】について、基礎資料の収集がうまくいかず、完成ができなかった。データを集めた後に、形とするのに多くの時間を要している。特に、時系列の記載と重要となるキーワードの選定に時間を要している。 【倫理審査の未完了】について、模擬事例の完成ができておらず、審査等を完遂することができなかった。また、被験者数(サンプルサイズ)の選定について、進んでいないことも理由である。 【所属機関における業務内容】について、所属機関におけるエフォートが増えたため、その時間を要したことも理由である。
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今後の研究の推進方策 |
今年度について、提示情報の作成を完了し、結果データの取得を検討していく。 提示情報に関する情報を収集および編集が進んでいる。 課題としては、二つの評価尺度で用いる評価語について、検討を行っている。また、その際に必要なデータ数を確認している状況である。
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