研究課題
基盤研究(C)
本研究では、ミトコンドリアなど細胞内小器官のゲノムの細胞内多様性 を利用し細胞分裂の系譜追跡を行う技術の確立を目指す。このためにミトコンドリア1塩基多型の細胞内アレル頻度の確率的変動を、集団遺伝学で用いられる拡散ライト・フィッシャーモデルで表現し、モデルパラメータを1細胞RNA-seqデータから推定する機械学習技術を開発する。本技術により細胞間の進化時間的距離の推定が可能となる。これを用いて一般の遺伝子発現量の時系列上の揺らぎを定量化し、生物の分化発生やがん進行機構の解明に貢献することを目指す。またミトコンドリア遺伝子の機能解明にも役立つことが期待される。