研究課題/領域番号 |
23K11303
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
森 智弥 京都大学, 化学研究所, 助教 (50795333)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 空間オミクス / 生体組織ドメイン / トランスクリプトーム / 深層学習 / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、空間オミクス(細胞の遺伝子発現および空間位置)、組織構造、そして細胞間相互作用の情報を統合することで、生物学的妥当性のある生体組織空間ドメインの推定を可能にし、生物学的および医学的知見を獲得するための空間ドメイン解析手法を確立する。本研究課題の目的が達成されることによって、生体組織の自己組織化および正常組織と疾患組織の差異についての理解に繋がる重要な知見を獲得できるだけでなく、近年著しい発展を遂げているiPS・ES細胞を用いた人工組織・臓器作製に代表される再生医療研究の一助となることが期待される。
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研究実績の概要 |
一般的なシングルセル解析では個々の細胞が元の生体組織や臓器においてどこに位置していたかという情報は実験の過程で失われてしまうため、それらの空間位置情報が同時に考慮されることはほとんどなかった。しかしながら、近年では細胞の空間位置と遺伝子発現などの細胞状態を同時に取得し、それらを統合して解析する技術が普及し始め、それらを統合して解析する空間オミクス解析が急速に広まりつつある。 空間オミクス解析においては、類似した遺伝子発現状態をもつ細胞が空間的に凝集した領域(空間ドメイン)を検出し、さらには空間ドメイン内で特異的に発現している遺伝子を特定することが組織構造とその生物学的機能を結びつける重要な手がかりとなる。そのため、遺伝子発現の空間依存性や組織構造を考慮した空間ドメイン推定法がこれまでにいくつか提案されてきたが、生物学的妥当性が十分に保証されているとは言い難い場合が多い。 本研究課題では、空間オミクス(細胞の遺伝子発現および空間位置)および組織染色画像から得られる組織構造情報に加え、細胞間相互作用の情報をさらに統合することによって生物学的妥当性のある生体組織空間ドメインの推定を可能にし、生物学的および医学的知見を獲得するための空間ドメイン解析手法を確立することを目的としている。 初年度では、既存の空間ドメイン推定手法に既知のリガンド-レセプターペアの発現情報を追加で与えることによってドメイン推定精度の改善が見られ、細胞間相互作用情報が空間ドメイン推定に有効であることを示唆する結果が得られた。
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