研究課題/領域番号 |
23K11310
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
大前 佑斗 日本大学, 生産工学部, 講師 (00781874)
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研究分担者 |
齋藤 佑記 日本大学, 医学部, 助教 (10838494)
奥村 恭男 日本大学, 医学部, 教授 (20624159)
豊谷 純 日本大学, 生産工学部, 教授 (70459866)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 深層学習 / 機械学習 / 医療応用 / 数理最適化 / 医療支援 |
研究開始時の研究の概要 |
心臓などの循環器に由来する死亡リスクを早期に検出するためには、さまざまな検査を行う必要があり、この中には合併症などのリスクを有するものも含まれる。そのため、侵襲性の高い検査を侵襲性が低いものに代替することには、一定の意義がある。このうちの一つに、患者から取得される画像情報(レントゲン画像、病理画像など)を入力とする畳み込みニューラルネットワークにより、検査値・病名・あるいはその進行度を回帰ないしはクラス分類として推定するというアプローチがあり、このような研究は世界各地で活発に実施されている。本研究では、推定精度の高いモデル構築手法を提案することで、信頼性の高い医療提供環境の基礎を構築する。
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研究実績の概要 |
本年は、(1) 深層学習の特徴抽出層に接続するテクスチャ特徴量の変換ライブラリと、(2) 医療用深層学習を高性能化させる低次元化アルゴリズムを開発した。画像を入力とする畳み込みニューラルネットワークにおいて、特徴抽出層に特徴量ベクトルを接続することができ、それにより性能向上が期待される。今年度は、上述のレイヤに入力する特徴量として、テクスチャ特徴量を検討し、このライブラリ開発(Pythonモジュール)を行った。本ライブラリにより、グレースケール画像を入力することで、濃淡ヒストグラム・濃淡差分統計量・同時生起行列・ランレングス行列・フーリエパワースペクトルの角度方向分布と動径方向分布が作成される。その後、これらの出力の統計量(平均・コントラスト・分散・歪度・尖度・エネルギー・エントロピー・相関・逆分散・逆差分モーメントなど)が算出される。いくつかの簡易的な実験により、この有効性を検証した結果、一定の性能で分類問題を解くことに寄与することが確認された。また、本ライブラリは高速な演算が可能であることも確認されている。本成果は、査読付き国際会議に投稿予定である。また、医療用畳み込みニューラルネットワークを高性能化させるアルゴリズムとして、Removal Operation of Anomaly Feature Maps (RO-AFM) を提案しており、これが既存手法よりもある程度優れて低次元化を実現できる可能性を示した。本論文は査読中であり、2024年度内の出版を想定している。以上より、おおむね順調に進行していると判断する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績の概要に掲げた進捗があるため、順調に進行していると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの研究成果を踏襲し、自律進化型のフレームワークを構築する予定である。また、来年度は2本以上の査読付き論文誌への投稿、2回以上の国内・国外学会発表を行うことを想定している。
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