研究課題/領域番号 |
23K11325
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
|
研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
柴田 千尋 法政大学, 理工学部, 准教授 (00633299)
|
研究分担者 |
宮田 康平 福岡大学, 医学部, 准教授 (80759233)
吉仲 亮 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (80466424)
福西 広晃 東京工科大学, コンピュータサイエンス学部, 講師 (30815684)
篠原 一彦 東京工科大学, 医療保健学部, 教授 (00327082)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | 深層学習 / 時系列データ / 医療データ / 深層学習(ディープラーニング) / 胎児心拍陣痛図(CTG) |
研究開始時の研究の概要 |
新生児の脳性麻痺は、母児の生涯を決定的に左右する深刻な疾患である。その一因として、分娩中に比較的高い頻度で生じうる、胎児の低酸素やアシドーシスがしばしば挙げられる。この因子を通した危険性を減少させるためには、胎児の状態を分娩中に常時モニタリングし,早期発見し予防することが重要である。本研究では、数万症例からなる胎児心拍陣痛図(CTG)データを用いて、深層学習、統計的機械学習、および、時系列処理アルゴリズムの先端的な技術を用い、分娩中に迅速かつ正確にそれらの症状の有無を判断する手法の発見を目的とする。
|
研究実績の概要 |
CTGは,胎児心拍数と陣痛計の二つの時系列からなるデータで,主に胎児が低酸素状態になるのを予防するためのモニタリングを行う目的で計測される.該当年度では,事前に収集済みの約3万症例のCTGのデータをVision Transformer を用いて学習させることで,出産直後の胎児の状態を表す指標であるApgerスコアや臍帯血PHの値の予測に対して精度の向上が可能なことが確認された.特に,深層学習による時系列データ予測に特化したデータ拡張の手法を提案した. 提案手法であるSlit-type cutout および Slit-type cutmix は,データの一部をマスクまたは二つの画像を繋ぎ合わせることによって学習データを拡張する方法であり,縦方向に全てマスクするものである.EfficientNetやVision Transformer, PoolFormer, Swin Transformer 等のすべてのモデル対して,提案手法により,概ね1-3% の予測精度の向上が確認された.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
深層学習による時系列データ予測に特化したデータ拡張の手法を提案することにより,出産直後の胎児の状態を表す指標であるApgerスコアや臍帯血PHの値の予測に対して精度の向上が可能なことが確認されたこともあり,順調に研究が進展していると考える.
|
今後の研究の推進方策 |
CTGデータの他に,周産期医療に対する深層学習の適用により交換可能な他のタスクについても検討を広げる.特に,子宮内膜炎の診断等周辺の症例に関する画像認識に対して深層学習がどの程度有効か検討を行う.
|