研究課題/領域番号 |
23K11339
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62020:ウェブ情報学およびサービス情報学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 |
研究代表者 |
吉田 大介 大阪公立大学, 大学院情報学研究科, 准教授 (00555344)
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研究分担者 |
川合 忠雄 大阪公立大学, 都市科学・防災研究センター, 特任教授 (20177637)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 深層学習 / 超解像 / Webシステム / ひび割れ検知 / オルソ画像 / ドローン / 超解像処理 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでに開発してきたひび割れ検知Webシステムを発展させ,検知性能のさらなる向上と自治体での導入を想定した実用的なシステム開発をおこなう.具体的な研究として,システムにより自動検知する大量の検知結果を,効率的かつ正確に管理できるよう,オルソ画像に対応するためのシステム改良をおこなう.施設の点検業務で重要な幅3mmのひび割れを確実に検知するために,オルソ画像向けに超解像技術を導入し,地上分解能における効果を検証する.また,セキュリティ条件の厳しい情報環境において,ひび割れ検知Webシステムを導入できるよう,超小型PCにエッジサーバを構築し,運用面での評価や課題を明らかにする.
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研究実績の概要 |
本研究者らは、ドローンで撮影した空撮画像を深層学習を活用した検知プログラムにより自動的にひび割れ箇所を検出するWebシステムの研究開発を、地方自治体(特に大阪港湾局)と連携して進めている。2023年度の実績として、Webシステムにより自動検出された大量の検出結果を効率的に管理できるよう、オルソ画像に対応するためのシステム改良を行った。オルソ画像の導入により、ひび割れの検出結果に位置情報を用いた管理が可能となり、ひび割れの変状を確認するなどの時系列管理が可能となった。 本研究では、実際の自治体業務で使用されている比較的安価な小型汎用ドローンで得られる画像データを対象としている。このドローンを用いて施設の点検業務で重要な幅3mmのひび割れを確実に検出するために、ひび割れ検出処理に超解像技術を導入し、地上分解能における効果検証を現在進めている。今年度の実績として、複数の超解像モデル(SRCNN、SwinIR、Real-ESRGAN)を比較し、コンクリートのひび割れ検出に最適なものを検証した。そこで明らかとなった課題として、現状のひび割れ検出システムでは検出箇所をバウンディングボックスで示しているため、検出性能の数値的な評価を行う際に正確な性能評価が困難であることが判明した。次年度は、正確な数値評価が行えるようひび割れ検出システムの改良を進める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
大阪港湾局との連携により、これまでに複数の実験フィールドを設定し(特に大阪府が管理する港湾岸壁)、ドローンによる計測実験を実施し、実験データを蓄積してきた。この蓄積されたデータを基に、2023年度はオルソ画像に対応するためのシステム改良や、超解像モデルの比較検証を進めてきた。比較検証では、実験フィールド内に複数のひび割れ幅が存在する箇所を検証エリアとして設定し、数値的な定量評価が行える指標を開発した。これらのことから、2023年度の進捗状況は計画通りであると言える。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、大阪港湾局(大阪府)の実験フィールドで実施してきた空撮データを基に研究を進めてきた。次年度は、大阪港(大阪市)の複数の現場を実験フィールドとして設定し、研究を進める予定である。実験現場を増やし、ひび割れ検知システムや超解像技術の性能検証などを進めていく予定である。
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