研究課題/領域番号 |
23K11345
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62030:学習支援システム関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
中山 祐貴 山形大学, 地域教育文化学部, 准教授 (80761569)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 論文推敲支援 / 添削・執筆意図の差異 / 視線動向 / 推敲経緯 / 情報視覚化 |
研究開始時の研究の概要 |
添削コメントに基づく論文推敲は,研究活動を進める上で重要な作業である.しかし,推敲経験の浅い者は,熟練者の添削意図を上手く理解できず,折角のコメントを論文改善に活かし切れないケースが少なくない.本研究では,添削意図と修正意図の差異の示唆により,未熟者に改善方針を意識させる仕組みの開発を目指す.そのために,熟練者と未熟者の注視箇所の差異,添削意図との乖離が疑われる修正箇所の抽出手法を開発する.その上で,熟練者と未熟者の注視箇所,文章の変遷,誤修正箇所を対応づけて推敲経緯を抽出する手法を開発する.これらに基づいて,論文推敲経緯把握支援システムを開発することで,論文推敲支援の新たな可能性を示す.
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研究実績の概要 |
添削コメントに基づく論文推敲は,研究活動を進める上で重要な作業である.しかし,推敲経験の浅い者は,熟練者の添削意図を上手く理解できず,折角のコメントを論文改善に活かし切れないケースが少なくない.本研究では,添削意図と修正意図の差異の示唆により,未熟者に改善方針を意識させる仕組みの開発を目指す.そのために,熟練者と未熟者の注視箇所の差異,添削意図との乖離が疑われる修正箇所の抽出手法を開発する.その上で,熟練者と未熟者の注視箇所,記述の変遷,誤修正箇所を対応づけて推敲経緯を抽出する手法を開発する.これらの手法に基づいて,論文推敲経緯把握支援システムを開発することで,論文推敲支援の新たな可能性を示す.
2023年度は,主に,熟練者と未熟者の注視箇所抽出手法の開発に取り組んだ.まず,熟練者による添削と未熟者による修正から成る論文推敲作業の様子を入念に観察し,実際様態を分析した.次に,熟練者がある箇所を添削する際にその部分と合わせて見ている箇所(注視箇所)を特徴的な視線動向と共に抽出する手法を開発し,これらと添削箇所・コメントを対応づけた蓄積について検討した.また,未熟者がある箇所を検討・修正する際の注視箇所を,特徴的な視線動向と共に抽出する手法を開発した.その上で,添削箇所ごとに熟練者と未熟者の注視箇所の比較に基づいて,両者の差異を抽出する手法を開発した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度に予定していた「熟練者と未熟者の注視箇所抽出手法の開発」を実施することができ,概ね予定通りのスケジュールで進んでいると考えられる.
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は,主に,論文推敲経緯抽出手法の開発に取り組む.まず,実際の論文修正作業の精査に基づいて,添削意図に応じた修正による記述変化の典型パターンを整備する.この典型パターンを用いて,未熟者による修正箇所を分析することで,添削意図に沿わない修正が行われている恐れのある箇所を抽出する.次に,添削箇所ごとに,熟練者と未熟者の注視箇所,推敲による記述の変遷,添削意図に沿わない修正箇所を対応付けることで,論文推敲経緯を抽出する方法について検討する.また,これらの抽出手法を順次モジュール化し,支援システムの設計に着手する.その上で,推敲作業の精査結果を踏まえて,未熟者の経験度合による「優先して検討すべき箇所(問題の種類)」の指標を整備する.これに基づいて,経験度合に応じた論文推敲経緯の提示手法を開発する.
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