研究課題/領域番号 |
23K11349
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62030:学習支援システム関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
匹田 篤 広島大学, 人間社会科学研究科(総), 准教授 (50335642)
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研究分担者 |
稲垣 知宏 広島大学, 情報メディア教育研究センター, 教授 (80301307)
山口 梨江 比治山大学, 現代文化学部, 助教 (30882063)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | メディアリテラシー教育 / シリアスゲーム / 態度形成 / メディアリテラシー / 解釈の多様性 / SNSシミュレーター |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、SNSリテラシーを(コンピテンシーにおける)学習者の態度の多様性を損なうことなく、学習効果を測ることを目的とし、その指標として投稿に対する信頼度とシェア行動を挙げ、指標としての利用可能性を検討するものである。 受け手の解釈の多様性を学習者が自ら認識すること、また教育者としてSNSに対する受け手の態度形成の指標として、各投稿についての信頼度とシェア行動を使う可能性について検討する。 これらを通じて、実際のSNS投稿を利用した学習の場を構築すると共に、学習者の解釈や態度の多様性を損なうことない教育を実現することを、本研究は目指している。
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研究実績の概要 |
2023年度は、大学初年次生2000人を対象に、SNSシミュレータ利用の前後におけるシミュレータ内での行動の変化、および利用前後の記事解釈の自信の変化のデータを収集した。それをもとに、学習者の記事解釈の自信の変化とシェア行動の変化の分析を行った。 また、研究分担者、研究協力者とのオンラインおよび対面のミーティングを計6回おこない、シミュレータを用いた教育の方法と効果について、常に情報共有、作業の進捗管理をおこなった。 その結果、シミュレータの体験が過剰な自信を抑制する効果があることが明らかになった。この抑制効果が、知識や技術の習得なのか、態度形成によるものなのか、についてアンケート結果の分析などから検討した。知識や技術の習得を伴わない可能性が高いことから、態度形成による可能性が高いと結論づけた。 結果については、AXIES2023(2023.12名古屋)および、OCCE2024(2024.2英国ボーンマス)にて発表をおこない、議論を深めた。シミュレータを用いた教育について、参加者と議論を深めた。特に国際会議において、スイスやスペイン、フランスなどIFIP国際情報学連盟におけるコンピュータと教育の研究者と意見交換をおこない、ゲームベースドラーニングや、リテラシー教育の一環として、共同研究への道筋をつけた。 そのうえで、SNSシミュレータを海外の研究者にも提供し使ってもらうために、英語化と英語コンテンツの収集を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は、大学初年次生2000人を対象に、SNSシミュレータによるデータ収集を行った。シミュレータの行動記録とアンケート形式による学習者のSNSの記事読み書きへの自信について、それぞれの学習者に記入してもらい、SNSの事前と事後における学習者の記事解釈の自信の変化とシェア行動の変化の分析を行った。 その結果、シミュレータの体験が過剰な自信を抑制する効果があることがわかった。この傾向が態度形成によるものだとする可能性を見出した。一方で、SNSの記事解釈に自身のないグループについては、より積極的に利用する傾向がみられた。 この結果について、AXIES2023(2023.12名古屋)および、OCCE2024(2024.2英国ボーンマス)にて報告をおこなった。 また、フェイクニュースを見極める割合、積極的に投稿をシェアする割合が、態度形成の把握に利用できる可能性について、さらに、議論を進めている。 特に国際会議においては、スイスやスペイン、フランスなどIFIP国際情報学連盟におけるコンピュータと教育の研究者と意見交換をおこない、ゲームベースドラーニングや、リテラシー教育の一環として、共同研究への道筋をつけた。ジュネーブ大学との国際共同研究の可能性を現在模索している。この点は予定以上の進展である。 そのこともあり、2023年度はSNSシミュレータの英語化と英語コンテンツの収集も進め、提供できる段階まで仕上げた。その一方で操作マニュアルなどはの外国語対応については、2024年度引き続いておこなう。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、フェイクニュースを見極める割合、積極的に投稿をシェアする割合について、態度形成の尺度としての利用可能性の検討を行う。シミュレータの変更は軽微なものにとどめつつ、アンケート項目の追加、自由記述の分析を進めることで、学習者の態度形成との関連を検討していく。 特に、記事の解釈に過剰な自信を持っているグループについて、態度形成との関係をより深く検討する。 また、学習者へのインタビューについても、実施予定である。 これらについて2025年度には研究成果を国際会議で発表、論文投稿する予定である。 ゲームベースドラーニングなど先行研究の多いジュネーブ大学との国際共同研究を実現させることで、文化の異なるサンプルをとること、意見交換をおこなうことで、メディアに対する態度形成について、多面的な分析を進めることを予定している。
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