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グラフィカルなプログラミング環境の対象領域拡大の研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K11350
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分62030:学習支援システム関連
研究機関香川大学

研究代表者

香川 考司  香川大学, 創造工学部, 准教授 (50284344)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワードプログラミング教育 / 数学 / スマートデバイス / オブジェクト指向 / Web
研究開始時の研究の概要

本研究では、初心者向けプログラミング学習環境の対象領域を広げるために、3つの目標を掲げる。
一つ目は、スマートデバイスのセンサーを活かしたプログラムをさらに作成しやすくすることである。一方でパソコンとの連携機能も提供し、例題も多数提供する。二つ目は、ゲームやシミュレーションに適したパラダイムであるオブジェクト指向に対応することである。ブロック方式の長所を保ちつつ、様々なオブジェクト指向言語に対応できるようにする。三つ目は、他の人が作ったプログラム部品を利用しやすくすることである。数学に関するプログラム部品を提供できるようにして、グラフィックス作品などに利用できるようにする。

研究実績の概要

スマートデバイスのセンサーを利用する機能として、加速度センサー(devicemotion イベント)とジャイロセンサー(deviceorientation イベント)を利用して、画像(静止画)を作成するプロトタイプの実装を行い、得られる画像の質が使用目的にかなっているかを検討した。
Blockly から利用できる数学ライブラリーとして FLINT (https://github.com/flintlib/flint/) を利用したタートルグラフィックスライブラリーを実装した。FLINT は C 言語のライブラリーであるが、Emscripten (https://emscripten.org/) という WebAssembly をターゲットとする処理系でビルドすることによって Web ブラウザー上で動作するプログラムから利用できるようにした。FLINT の中の無限精度の有理数を表現できる型でカメの向きを、ca_t という代数的数を表現できる型でカメの位置を表すことによって、有理数や根号などを含む式を正確に計算することができることを確認した。また、この実装の実行速度を計測し、30°や36°などのよく使われる角度を使用する限りにおいては、線分を1000個以上含むような図形を描く場合でも実用上十分であることを確認した。
サーバー側として、プログラムのコンパイル・実行の頻度などを記録する機能、ソースコードの冗長な形などの悪形を検知する機能を実装している。これらは現在は C 言語向けに実装しているが、本研究の対象である JavaScript, Python などにも適用できる部分が多いと考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

スマートデバイスのセンサー利用に関しては、プロトタイプ実装で確認したところ、加速度センサーとジャイロセンサーの検知の頻度が粗く調整も難しいため、当初予定していたように線画データの生成に利用するには難しいことが判明した。このため、線画データに対しては別の方策を検討する必要が生じた。
オブジェクト指向への対応に関しては、Haskell をターゲットとするオブジェクト指向言語を構想しているが、まだ実装に着手できるほどの設計の完成度には至っていない。

今後の研究の推進方策

スマートデバイスのセンサー利用に関しては、加速度センサーとジャイロセンサーは主にアニメーションの効果に利用することとし、代わりに手書き入力やペン入力をもとに筆圧 (pressure) の情報も利用することを検討する。
オブジェクト指向言語の設計に関しては、分割コンパイルを考慮せずにすべてのソースファイルを一つにまとめる方式で、オブジェクト指向を取り入れた Blockly アプリケーションを実装することを検討している。考察の結果、いずれにしても完全な分割コンパイルが難しいことがわかってきたことと、初心者向けのシステムであるため、分割コンパイルが必須となるほど大きなプログラムが考えにくいため、この簡易な方式であっても実用的になる可能性が高いと判断したためである。
数学に関するライブラリーは中学・高校に加え、統計や代数学など大学で学習する範囲の追加も検討する。モジュール登録部については、引き続き設計を検討する

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] Implementation of a Graphics Library for Novice Learners using a Number Theory Library2024

    • 著者名/発表者名
      Koji Kagawa
    • 学会等名
      the 16th annual International Conference on Education and New Learning Technologies (EDULEARN24)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Development of a Learning Support System for Improving Metacognition in Programming Exercises2024

    • 著者名/発表者名
      Teppei Oyama, Koji Kagawa
    • 学会等名
      16th International Conference on Learning Technologies and Learning Environments (LTLE 2024)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 調査項目の拡張しやすさを考慮したソースコード解析システムの構築2023

    • 著者名/発表者名
      小方 亮人、香川 考司
    • 学会等名
      教育システム情報学会第48回全国大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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