研究課題/領域番号 |
23K11356
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62030:学習支援システム関連
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
赤石 美奈 法政大学, 情報科学部, 教授 (60273166)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2027年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2026年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 執筆支援 / 執筆ログデータ / 執筆状況推定 / メタ認知 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、論文執筆における「書く」という行為を促進するための支援システムの構築を目的とする。「書く」という行為は、内容を考えたり、取捨選択したり、論文の構成を考えたり、実際に書いたり、校正したりと、いくつものプロセスに分けられる。本研究では、執筆状況を、執筆量、語彙量、トピック語などの単純な指標で把握し、適切なタイミングで、執筆支援を行えるシステムを実現するため、執筆ログデータ収集、ログ解析、執筆状況視覚化等の機能を提供するツール群を開発し、統合環境を構築する。
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研究実績の概要 |
本研究では、論文執筆における「書く」という行為を促進するための支援システムの構築を目的とする。「書く」という行為は、内容を考えたり、トピックを取捨選択したり、論文の構成を考えたり、実際に書いて、推敲したりと、いくつものプロセスに分けられる。本研究では、執筆状況を執筆量、語彙量、トピック語などの計測可能な測定値を執筆状況を表す指標として把握し、適切なタイミングで執筆支援を行えるシステムの実現を目指す。 執筆状況を把握するためには、執筆履歴取得機構、執筆履歴解析機構、執筆状況判定機構が必要となる。本年度は、執筆状況を計測するための基本機能の設計・実装を進め、執筆ログデータ収集のためのツール開発と解析のためのプログラム開発を行った。 執筆履歴取得機構としては、執筆テキストをタイムスタンプと共にログデータとして保存するために、GAS(Google Apps Script) を用いて、Googleスプレッドシートの機能を拡張し、Googleドキュメントの執筆データを記録するシステムを構築し、執筆ログデータの取得を可能とした。 執筆履歴解析機構としては、執筆量と語彙量の時間変化の解析機能を実装した。執筆量(文字数)は、執筆状況を客観的に把握する最も単純な指標である。収集された執筆記録を解析し、各時間ごとの文字数の増減により、執筆量が把握できるため、これを用いて、各執筆者の執筆速度の時間変化を解析する。語彙量は、執筆内容の充実度や進捗度を示す指標として用いる。語彙量の増減の時間変化を用いて、記述内容が増えているのか、停滞しているのかなどを解析的に判定する。これらの基本機能を組み合わせることにより、執筆状況判定機構の実現へとつなげていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
計画していた(0)執筆ログデータの取得、(i)進捗状況の把握(執筆量)、(ii)執筆状況の把握(語彙量)はおおむね順調に進めている。これらの基本的な機能を組み合わせて、総合的に執筆状況を判定する機構、および、状況に応じた執筆補助、指導の方式について研究を進めていく必要がある。 また、執筆データ解析においては、文書の種類や書き手の個性による執筆スタイルの比較を行うために、多様な執筆ログデータを収集する必要があり、これらのデータ収集に時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
構築済みの執筆履歴取得機構、執筆履歴解析機構に加えて、執筆状況判定機構を実装し、多様な執筆ログデータの解析を進める。執筆ログデータの収集には、かなりの時間を要するため、予定を前倒しにしてデータ収集を進めていく予定である。 また、執筆支援環境の構築のため、書き手と指導者の両方の立場における支援方法を考案し実装と評価実験を進める。
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